花について | ミナミのブログ

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のんびり、、まったり

横濱俳句倶楽部の文章から


チューリップ
城下町に住む美少女が三人の騎士に見初められ、それぞれ家宝である王冠、剣、金塊が贈られました。

少女は断りきれず、花の女神に祈って、花に変えてもらいました。

花は王冠、葉は剣、球根は金塊を表し、花が蕾の形をしているのは、少女の純潔を表すそうです。

チューリップの名は、ターバンのトルコ語、チュルベンドから来ているそうです。

ヒアシンス
日の神アポロンは美少年日アキントスを可愛がっていました。

ある日二人で輪投げをしていると、アポロンの投げた鉄輪が誤ってヒアキントスの顔にぶつかり、

傷口から迸った血は、たちまちあたりの草を染め、そこから、紫の悲しい愛を込めた花が咲きました。

その花はヒアキントスという名前を得て、春になるとふくよかなかとともに咲きます。

アネモネ
花の神フローラの侍女アネモネは、フローラの愛する風神ゼピュロスと恋に落ちてしまいます。
フローラはアネモネを遠くにやりましたが、セピュロスもアネモネの後を追うので、

娘を花に変えてしまいました。風が強く吹く場所に咲く花です。

クロッカス
アルプスの山麓に住む古狼は猟師ライネルの一人息子クローカスを攫って、自分の娘と結婚させました。

悲嘆に呉れて泣くライネルの涙が雪の上に零れ、そこに赤、黄、紫の花が咲きました。

の人は、それをライネルの涙と呼びました。ギリシャ語でクロッカスとは、糸のことで、めしべの形状を現します。

デージー雛菊
森のニンフベリジスは、愛を誓ったエフィジウスと楽しく踊っていたところ、

果樹園の神、ペルタムナス見つけて追いかけてきました。

逃れるためにペジニスは、自分の姿を雛菊に変えてしまいました。
カレドニアのモルヴェンに住む、アルヒナという未亡人は夫を戦争で失くし、

愛児も奪われ、泣き悲しんでいましたが、近所の女の子が『雛菊』の歌を歌って慰めました。

このときから、モルヴァンの少女たちは雛菊の花を嬰児に捧げる習わしになっているそうです。

スノードロップ
アダムとイブが楽園を追われたとき、雪が降っていました。

イブが絶望していると、天使が現れて、

冬が過ぎると、やがて春が来るからと慰めて、降りしきるところに手を触れると、

雪はスノードロップに変わったそうです。

ドイツでは「雪の鐘」和名は雪の花、マツユキソウ ギリシャ語では乳と花を意味する。

フランス菊 
種名レウカンセマム 白色を意味する
初夏の頃パリの郊外などに真白に咲くので、和名はフランス菊
聖ヨハネの祝日6月24日に飾るので、ミッドサマーデージーともいいます。


ガーベラ
ドイツ人ゲンベルを記念した名前

矢車菊
学名セントウレアギリシャ神話の半人半馬の怪物の名前
仲間のキーロンに矢で射られた傷をこの草で癒したという話に由来
ドイツでは皇帝の花で、国花 プロイセンのルイ皇后が熱愛され、廃帝カイゼルの思い出の花になりました。
アメリカでは『独身者の釦』というニックネームがある
英名は麦の間に生えるのでコーンフラワー

パンジー 三色菫
ギリシャの愛の神キューピッドの放った矢が外れて、純白のスミレに当たりました。

その傷で生まれたのが三色菫。
春の野に降りた天使たちがひとむれの菫を見つけて、地上にもこんなに美しいものがあるのかと驚き、

私の面影をうつしてあげよう、人々に天上の想いと清らかな愛を伝えなさい。

あなたの行く末が栄光に満ち、この花を見る人に幸いがあるように、と囁き、

花に三度接吻をして天上高く舞い上がっていきました。

それで天使の面影と三色を宿し、春の喜びを告げる使者として世界の果てまでゆかしく咲き広がった。
フランス語のパンセは、想う、考える、という意味

勿忘草
中世の頃、騎士ドルフは、金髪の美女ベルタとともにドナウ川の畔を散歩していました。

ペルタが岸辺に咲く青い花を見つけ、欲しがったので、ルドルフは摘み取ろうとして誤って激流に落ちてしまいました。

ルドルフは必死にもがいて、私を忘れないで、と叫びながら手にした花をベルタに投げると沈んで行きました。

という悲しいお話。
ギリシャ語の学名はハツカネズミの耳と、蠍の尾という意味
葉の形から出来て、花は下から順に咲いていきます。

イリス(アイリス)
女神ジュノーは美しくて可憐な侍女イリスを可愛がっておりました。

ところがジュノーの夫ジュピターがイリスに魅せられ、恋を囁きかけたので、

イリスは遠いところに行きたいと、女神に打ち明けたのです。
ジュノーはその健気な心情に感じて、虹のように七色に輝く首飾りを与え、

大空を渡ることが出来る力をさずけ、神の酒を三度イリスに降りかけました。

その数滴が地上に落ちて咲いた花が、イリスです。
イリスはフランス語、アイリスは英語。フランスの王室の紋章。花弁も、額も、雌蕊も三の数字からなっている。


シネラリア サイネリア 葉が蕗に似ているので、蕗桜とも言います。
ラテン語のセネックス、老人という意味。

金盞花 カレンカジュラ
昔、中国に悪病が流行したとき、若い医者が夢で東野(とうや)に咲く黄色い花を用いよとの暗示を得ました。
用いると薬効あらたかで、多くの病人を救い、この医師も、侍医にまで出世した。

この花が金盞花であった。カレンカジュラはラテン語のカレンダから来ている。

ローマでは月の初めをカレンダといいますが、どの月にも咲いているということから、付いた名前。

和名の金盞花、とは、金の盃という意味


スイトピー 

1901年の、エドワード七世の戴冠式に、皇后の服に飾られた花です。

学名は香りのある豆、という意味があります。

和名麝香豌豆、麝香連理草


においアラセイトウ 14世紀の頃、スコットランドのマーチ伯の娘エリザベスは,

ロバート三世の跡継ぎと婚約させられました。ところがエリザベスには心に秘めた青年が有ったのです。

彼女が城に閉じ込められたので、青年は吟遊詩人に変装して、窓の下で駈落ちの詩を伝えました。

エリザベスは合図に一枝のニオイアラセイトウ花を投げ,縄梯子をつたい降りましたが、

誤まって石畳の上に落ちてしまいました。

恋人を失った青年は吟遊詩人になってヨーロッパをさ迷い歩き、

この花を見つけると、エリザベスを思い出して帽子に付け『逆境にも変わらぬ誠』のシンボルになりました。
 

英名でウォールフラワーとは舞踏会で踊る相手が無く、壁の前の席に座っている人と言う意味にもなっています。

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以前ライラックの木を庭に植えたら、夫があまりにも丁寧に刈り込んでくれたお陰で、ライラックは消え去り、接ぎ木のネズミモチのような花が咲いてがっかりしたことがある

花というものは遠い昔の神話の時代から美しく咲くことが本分とされているのだから、矢鱈に切り詰めないで欲しいと思う