薔薇 | ミナミのブログ

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のんびり、、まったり

2003年5月1日 YAHOOブログから

 

庭の、つる薔薇の先に、いくつもの蕾がついて

やがて咲くだろ真紅のその花の色が待ち遠しくある。

日本では、薔薇は、古語では、梅や馬のことを

ムメ、ムマといい慣わしたのと同様に、ムハラ、ウマラ

(荊棘、棘原、“宇萬良、宇波良、茨、)と書き、イバラのことであったそうだ。

薔薇という漢字は、当て字で

つる薔薇が垣根に纏わりついている形を現した墻靡(しょうび)

という文字の変じたものなのだとか。

薔薇というものが歴史の中に現れたのはとても古く

約7000万年前という説もあり、3500万年前の

白亜紀の時代の薔薇の化石も発見されているそう。

薔薇の英語読みローズは、ラテン語のrosaが変化したものであり

このrosaは、ケルト語のrhodon

ラテン語の元のペルシャ語のヴァレタから来たという説がそれぞれにある

ギリシャ神話では、女神アフロディーテが 海から誕生したときに

大地が同等の美しいものとしてバラの花を作ったとされている。

そしてまた、ギリシャ時代には、ビーナスに結びついて

愛と喜びと美と純潔を象徴する花とされ

花嫁が結婚式にバラの花束を持つ始りとされている。

ボテチェリによって「ヴィーナス誕生」の絵に

その象徴の始まりが美しく描かれている。

ローマでは古くから

吊るした薔薇の下でのお話しは誰にも明かしてはいけないという言い伝えがあり

今でもそれは守られているそうだ。

約200種あるバラの原種の中で、現代の薔薇の品種の元は、

日本原産の(野茨)と(照り野茨)中国原産の(庚申薔薇)

ヨーロッパの(ロサ・アルバ)と(ロサ・ケンティフォリア)

中近東から小アジアの(ロサ・フェティダ)(ロサ・ダマスケナ)

(ロサ・ガリカ)の8種に別れるそうだ。

日本では、明治8年(1875年)には

既に薔薇の花コンテストも行われていたそうだが

戦前までの庶民には、薔薇は薔薇でも

バラ科の、桜の花の方が持てはやされており、

戦後に入ってから、一般的になったのだそうな。

蔓薔薇の、馥郁とした匂いと、その真紅の美しさは好きだが

まるで恐怖の象徴のような棘を持つ大輪の薔薇は、私は、あまり好きではない。

俳句の世界では、薔薇は「そうび」と言い表わし

冬そうび、というように、寒さに耐えているような情景を好む。

これが

日本であまり薔薇の華やかさが歓迎されなかった一因なのかもしれない、と思う。

昭和36年のある日突然、それまでの野原を覆して作り上げた薔薇の咲く公園

港の見える丘、は、これから美しい日々を迎えることだろう。

ここは居留地の時代イギリス軍の駐屯地であった、ということで

確かに薔薇が似合うのかもしれない。

何故なら薔薇はかの国の国花でもあるから

 

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子ども達が幼い頃住んでいた中古で買い求めた家には赤い弦薔薇が咲いていて

春夏秋冬、惜しみなく薔薇の香りを漂わせていたが、家を建て直すときに

予告なく更地にされて、その薔薇は跡形もなく消えてしまった

 

以降、その多くの薔薇園お訪れるが、一度もその香りに巡り合ったことは無い

 

ただ、梅雨の頃、港の見える丘公園の前を通ると

噎せ返るような薔薇の香りがしてきて、その中に同じ香りを嗅ぐことがあるから

もしかするとあの薔薇は野生の、野薔薇だったのかもしれない

 

今の家のお隣には遊び盛りのお子さんがいるので、薔薇を植えることはせず

切薔薇を買って飾っている