今日のニュースを聞いていて、ふと思い出した話だが
もう、四十年くらい前になるだろうか
新興住宅地といわれた町に住んでいた頃
四年生だった子どもが開港祭のバザーに誘われたと言って帰って来た
バザーとは横浜公園で六月二日の開港記念日を中心に開かれている植木市のこと
その周りには多くの香具師が店を出していて
私が中学生の頃まで近隣の学校では親が同伴で無ければ行くことを禁止されていて
夕方六時過ぎになると親が同伴でもその場所にいることは禁じられていた
多くの大人と学生とが集うその場所に小学生だけで行かせるという
私は家の方針でお断りした
その後同級生の親たちから過保護と変人のレッテルを貼られたが
少しして、一人の親から、息子は〇〇ちゃんに誘われて行ったら
〇〇君もお金が無いからと息子が二人分の食べ物代支払ったようだが
相手の親に請求出来ないものかと相談された
その話を夫にすると、それって美人局では、と
とりあえず息子さんが支払ったお金を紙に書いて先方のお母さんに相談してみては
と伝えたところ、先方の二人のお母さんはすごく恐縮してお金を返してくれたが
肝心な女の子から息子さんは嫌われたと、苦笑しながら話していた
当時小学生だった子にそんな意識が有ったわけではないと思うが
こんな風に自分たちの利益のために他人を犠牲にするという考えは
無意識の時代にも存在するのだと改めて実感した過去の話