ガラス製品とか | ミナミのブログ

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のんびり、、まったり

長崎に行った夫がぽっぺんを買ってきてくれた

今から30年ほど前に伊万里の窯を見に行った時のお土産

 

後に兄がイタリアのムラノ島からグラスを買ってきてくれた

母がフランスからバカラのグラスを買ってきてくれた

伯父がベネチアのワインボトルとグラスセットをくれた

取引先の人がリチャードジノリの紅茶カップと

バレンチノガラヴァーニのティーポットとコーヒーカップセットに

35枚組の陶器を新築祝いに

取引先が毎年伊万里焼の茶碗とお皿のセットを送ってくれた

取引先が毎年KAGAMIのクリスタルグラスをくれた

 

1990年代は結婚式の引き出物はフランス料理にしか適さないお皿六枚セット

団塊ジュニア世代だから式も多く、会社の付き合いで時には月に二つあったりする

その上俳優や女優がご自身の肖像をプリントしたお皿を真似て作られる

見知らぬ男女の絵柄付きの皿があったり、格言が書かれていたり

ニコヤカに笑って寄り添う一般人の顔の絵柄や

格言が書かれているそこに何を盛ればよいのか

 

毎年二個づつ届く形の違うクリスタルグラスはみんなで一緒、には使えません

 

繊細なベネチアグラスのボトルにワインを移すだけで割れそうで怖いんですけど

 

ジノリのベッキオホワイトのティーカップは、有り難かった♡

 

バレンチノの花柄のお皿、ティーポット、ティーカップ

小鉢、フルーツの入れ物、大きなお皿、、、

美しいです、けど 職人の宴会には似合いません

娘の誕生日に一度だけ頑張って全部使いました

 

毎年届くお茶碗とお皿 そんなに壊さないし、我が家は母を入れても五人家族

毎年積み重なっていきます。なのにお断りしても翌年には届きました

 

そして母が趣味にしていたパンを買って貰う白いお皿

これは既二十年以上経つのに壊れもせず、白いままで凄いです

 

そんな経緯から、私は自分が好きな器やグラスを買った記憶が無い

 

それが夫が認知症になって初めて、あまりものを食べなくなった夫のために

せめて目で楽しんでもらおうと

八代亜紀の歌のように、テーブルにお皿をいっぱい並べるために

百円ショップで猫の絵の小皿を買ってきた

丸いお皿に、丸い大きな猫の顔

 

電子レンジで柔らかくして潰した納豆

すり身にして形を作ったお魚

裏漉しして片栗粉で固めた人参のグラッセ風

ふわふわにといて作った卵焼き

甥が送ってくれた野菜を煮込んで作ったスープ

ほぼ毎日同じようなメニュー

毎回忘れてしまうので、毎回

おいしそうだ、ありがとう、と喜ぶ

 

猫柄のお皿にそれぞれに盛って出すと

目ざとくお皿の柄を見て、どうしたのか、と聞くので

私が買ってきたというと、私が買い物をすることを喜ぶ夫は

いっそうニコニコと喜んで、可愛いねという

 

若い頃イタリアやギリシャで陶器にふれ

フランスの絵描きの家に居候してワインとフランスパンとチーズが好きで

私と飲むためにと、いくつものワイングラスを買ってきて

仕事で多くの窯元に行き、韓国では青磁の器を作って来て

陶器にとても詳しい夫のために

お刺身や煮魚、焼き魚、煮物、香の物

それぞれを銘の有る器を選んで盛り付けても器を一瞥もせず

食事の感想は言うし、頂きますもごちそうさまも言えるけど

その時間が午前四時で有っても、テーブルに着いたら温かいおかずご飯が出てくるのは当然で

前日どころか朝出したおかずさえ残り物は一切食べなかった夫

 

認知症になって初めて夫婦として進化したように思えた

そして頂いた、結婚の引き出物以外の陶器は、自分自身が勿体無くて使えなかったんだと

思い当たった

 

平均寿命を鑑みれば

これから先セイゼイ十年くらいの人生だろうから毎日惜しみなく使っていこうと思う

クリスタルグラスのグイ呑みには、、、お花でも活けるかな