鳥に縄張りがあるのか、我が家の近くではキビタキや
ツピイツピイと鳴く四十雀などの野鳥の声は聞こえるが
雀がチュンチュンと鳴く声はあまり聞こえない
雉鳩の夫婦も隣の家に常駐していても
昼間はどこかに出かけているらしくデデポポという鳴き声もしない
雀には世界中で26種類いて、その中で日本には街中で暮らす単なる雀と
森林で暮らすニュウナイスズメという2種類があるそう
ニュウナイスズメは暖地で暮らす旅鳥なのだそうで
夏には北海道に渡り、冬になると関東地方以南の森林や田園で群れているとか
このニュウナイスズメは一説に新しい収穫を祝って酒盛りをする
新嘗と、米を食う雀として新嘗雀としたのが転訛して
ニュウナイスズメとなったといわれている
この話から、燕と雀の姉妹の話があり
燕はいつも化粧をして、身なりも美しくしていて
雀は身なりをかまうことなく家の手伝いをして
母親亡くなった時
お化粧したり衣裳を整えたりして
母親の死に目に間に合わなかった姉の燕と
いつもの恰好でいち早く駆けつけた妹の雀と
それぞれに森の神様から
親孝行な雀は米の穂が出たら一番先に食べて良い
自分の化粧を優先させて間に合わなかった燕は
ツチか虫でも食べていろと命じた
だから燕は。ツチクウテ、ムシクウテ、と鳴いているという民話がある
この話は戦後巷では三人の娘になり、
長女の燕は化粧ばかりして、次女の雲雀は歌ばかり歌って
三女の雀は化粧も歌いもせず働いて。
それを見ていた神様が化粧ばかりをする燕を叱って
燕は泥の家に住まわされて常に早口で不平を言い
それを見た雲雀は天の神様に許しを請うために歌いながら高く舞い上がり
雀は田んぼで群れて米を食っている
この燕、雲雀、雀は、それぞれの国の女性を表しているそう
なのだが、誰に聞かされたのか、誰の作なのかとんと記憶にない
数年前に20年ぶりに調査した結果、雀の数が激減しているというニュースを読んだ
理由は雀が巣を作る戸袋や軒下の隙間が無くなったからなのだとか
その代わりに家で飼われていたインコなどが逃げて野生化して繁殖してその数が年々増えているとか
そのうちチュンチュンではなく、インコのじゅるじゅるという声で朝起こされるかもしれない