1960年代になると世界は再び不穏当になり
アフリカやアジアのいろいろな国での
民権運動や独立運動が盛んになり始めたことで
また沖縄などの諸島の返還のために
アメリカとの安保条約を結ぶことになると
巷では戦争を危惧して安保反対の運動をする学生や労働者であふれ
大学や高校では熱い志を持つ青年がヘルメットをかぶってアジ演説を繰り返し。
そんな状況下の1968年に出国した人は343,542名
その中の一人が夫だったわけです。
夫が生まれたのは戦争が終わって三年目の1948年
まだ日本の国権が回復していないときです。
死闘を繰り返した戦地から漸く帰国した人々の子として
平和の中で誕生した昭和22年から24年の生まれの人は
その数の多さから団塊の世代と呼ばれるのですが
この団塊の世代という言葉は1976年に一斉に働き盛りになった人々を称して
当時の経済評論家で小説家の堺屋太一によって作り出された言葉です。
無敵な力強さを感じさせる世代でもありましたが
塊(かたまり)の世代でもあり、なんとも雑な表現で
この人たちの頑張りで今の日本があるといっても過言でないのだけど
何故か最近頓に、老害と言われ、時には人権をも無視したような言葉を最近耳にして
彼らがどれだけ頑張ったかを見てきた私は胸が痛くなります。
