ようこそ。
今日は元台風の温帯低気圧が昨日のうちに立ち去ったためか、朝から晴れています。昨日の蒸し暑さも和らいだようです。まあ、昼間は暑くなるようですが。
先日24日、千葉県八千代市の秀明大学が、詩人で作家の宮沢賢治が盛岡高等農林学校時代の同級生に宛てた葉書八枚等の資料計十一点が見つかったと発表したそうです。賢治の新資料がまとまって見つかるのは極めて異例だそうで、1918年4月の封筒の外側には、その賢治の同級生の成瀬金太郎さん等に送った絵葉書について「途中デヌスムモノガアッタラヒドイメニアワセテヤリマシャウ」と書いてあったりします。
この他、19年2月の葉書には、「専心御活動羨望の次第に御座候」と、卒業後は研究生として同校に残った賢治が、地元を出て活躍する友人に対する複雑な感情を滲ませている葉書もあるとか。
これ等の資料には、昨年川島幸希学長が入手した詩集「春と修羅」の、所謂ブロンズ版も含まれています。
このブロンズ版は、専門家だけが知る存在でしたが、三上延さんの人気ミステリー「ビブリア古書堂の事件手帖3」(2012年)で取り上げられて広く知られるようになったものです。
この「春と修羅」は、賢治の生前で唯一出版された詩集ですが、彼は知人等に宛てた書簡で「ほんの粗硬な心象のスケッチ」と低く評価し、歌人で国文学者の尾山篤二郎が背表紙に「詩集」と入れたのは心外な事と困惑し、この二文字をブロンズの粉で消したものがあると告白しています。実際、背表紙の文字全てを賢治自らがブロンズの粉を擦り付けています。しかも、出版された本に賢治は直接修正を書き入れたりしていますし。先日の名鉄ホールで自分ちのイベントの宣伝に明け暮れてズボラして、己のブログで歌詞の意味がどうのこうのと言い訳している何処かの棟梁は恥を知りなさい。
これ等の葉書は11月8日・9日の両日、秀明大学で公開されます。同時に、例のブロンズ版「春と修羅」も展示されますので、興味のある方はどうぞ。
さて、生田神社を辞したら、北野工房のまちへ向かいます。演舞開始迄まだまだ時間があると言っても、ファンの行動は油断出来ませんからねぇ。