場所別か、内容別に記述するかで迷ったのですが、結局時系列で振り返ることにしました。
まずは1日目の27日です。
明日からのお祭りに向け、各町内会の太鼓たちは準備万端。
そこで最初は濱町(はままち 当時は「はまんちょう」と言った覚えがあります)の太鼓から紹介しましょう。幕には正面に竜、側面に源平の武将が刺繍されています。
担ぎ棒に乗っているのは、私の60数年前の姿で、後ろがその時通っていた保育園です。

次は宇多津の太鼓の中で最も大きく古い、田町の太鼓。幕は七福神の刺繍です。
この場所は、私が通っていた幼稚園の園庭で、背後に讃岐富士と呼ばれる飯野山(いいのやま)が見えます。

こちらは伊勢宮神社で組まれていた、倉の前(くらのまえ)の太鼓です。武内宿祢(たけのうちのすくね)の竜退治が刺繍されていて、今でも宇多津で一、二を争う美しさです。

これら太鼓を持つ14の町内が、明日の祭りに備えます。
その太鼓が集まってくる場所が、こちらの宇夫階(うぶしな)神社です。

夕方には地元テレビ局が中継に訪れ、神主さんを始め太鼓保存会の方々をインタビューしていました。
その最中に入ってきた、獅子舞を奉納するご一行。

「コン・コン・チキチ・コン・チキチ」と金をならしながら階段を登って行きます。
太鼓を持つ14町内とは別に、津之郷(つのごう)と平山(ひらやま)鍋谷(なべや)の3つの町内が獅子を持っていますが、これがどこかは分かりませんでした。

日もすっかり落ち、ライトアップされた西町中(にしまちなか)の太鼓。
幕の図柄は南総里見八犬伝です。

最後は、宇夫階(うぶしな)の太鼓で締めくくります。
この太鼓は祖父が宮大工のときに修理をしたと言われ、幕は「九尾の狐」の物語が刺繍されています。

その狐火をイメージして、テールライトと重ねてみます。
こうして祭り前夜は過ぎていきました。