昨日に続き今朝は、AFVのジオラマを紹介します。
ジオラマに関しては未だ先行している感のあるAFVですが、水表現が一段と進化していました。
まずは流れる水から。決して奇麗ではありませんが、かろうじて底が見える透明感とサラサラ流れる水流が表現されています。
それが溜まると水の濁りが増し、流れが止まった水面は風で揺られるだけとなっています。かろうじて見える動輪と水面から出た車両からは、水深まで想像させてくれます。
水溜まりは池だけではありません。
紙粘土の土(泥)に残る、先行した無限軌道の跡。
そこには降り続いた雨が溜まり、地面もたっぷり水を吸い込んでいるのが分かります。
その水に動きをつけたものがこちら。
水を跳ね上げた瞬間を1/2000以上の高速シャッターで切ったらこう見えるのではないか?と思わせてくれる作品です。
フィギヤもAFVには秀作が多くあります。
戦車兵の両肩と腰の位置。太ももに乗せた肘が上半身の体重を感じさせ、腹部にできたたるみと膝から下の向きが脱力感を見せています。
一見するとただの立像ですが、両腕を組むことによる肩のせり上がりと首のすぼまりが寒さを感じさせます。
上半身だけですが、右ひじと左手で体を支えているのが分かります。更に軽く首を傾げたことで、この人物の次の動きまで想像させてくれます。
多くのフィギヤの中で最も心を打たれた作品がこちら。
落ちた肩と前に伸びた首。腰に大きく重心を乗せたことによる上着のたるみ。膝に乗せた手首の脱力感等、彼の存在感は異彩を放っていました。
これらAFVのフィギヤに対して空モノのフィギヤは、残念ながら今一つの感をぬぐえません。
そんな中で目についたのがこの牽引係の甲板作業員。
立ち膝に乗せられた左腕と、力が抜けた左手首。それに対しバランスをとるように伸びた右腕。背骨の曲がりと首の位置など、重心をよく考えられた作品でした。
私は目が描かれているとか、服の階級章まで作られているとかには興味がなく、体の重心が理にかなっているか、それに伴った服のしわが隠れた体を想像させてくれるかを基準にしているので、偏った見方かもしれません。
次回は同じフィギヤでも、アニメ・映画のキャラクターを予定しています。