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スピーカー修理日記

世界のオーディオスピーカーのあれこれを紹介します。

今日もいつものようにエッジ交換をしていたら、どうやってもコーンがセンターに納まらない。どう微調整してもコスるんです。JBLの2235Hなので悩むようなスピーカーではないのですが、私の腕に問題があるのか???と思っていると、以下の状態が確認されました。

2235j02 ダンパーの接着不良

以前にも紹介したことのある症状ですが、今回は全体の2/3が剥がれています。さらに引っ張ると全部取れてしまいました。

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左上・・・マグネット部及びダンパーの剥がれた接着部、フレーム側。

右上・・・剥がれたダンパー裏。

左下・・・エッジワイズ巻きのボイスコイル拡大(なかなか見えない)

右下・・・センターキャップ裏にリング状の重りあり。(2231にも付いている)


このユニットも以前にリコーンされたもので、接着の甘さで今回大半が剥がれていたようだ。本来このユニットは2231とは異なりボビンが紙ではなく写真でわかるように薄いフィルムなっているので、磁気ギャップもゆとりがあり、センターに収まりにくいことは無いのです。リコーン経歴が無いものでは症状を見たことが無いので、特にリコーン時には注意が必要でしょう。

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珍しいツィータ、高域が驚くほど出ることが発覚!

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赤・・・ユニット上

青・・・ユニット水平位置

緑・・・ユニット斜め下(逆円すいの面に垂直な角度)


このツィータの付いたシステムはトールボーイで、上にツィータが付いているので、聴く位置はユニットから言うと斜め下ですね。そう思って測定すると・・・違うものですね。


上のスポンジはじめは単なるゴミよけと思っていたのですが、あれってエッジと言うかダンパーなのか振動板を固定する意味も兼ねているのは間違いない。

インフィニティのツィータ

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これは当社に修理に来たツィータの中でも非常に珍しい構造のユニットです。文字で説明すると、リングツィータの上にコーンと呼んでいいのか?金色の逆円すい形の振動版が付いている、上部に円すいを固定するためのエッジ???スポンジが付いている。

上の写真左、修理前の状態。上部のスポンジが劣化し無くなってしまった状態。写真右、修理後。

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2本目を修理中に大問題が発覚。マグネットがずれている!!!!

写真左した、隙間が確認できる。YAMAHAの時と同じです。さすがにこのままお返しできないので、分解修理!!

先日の痛々しい3839と同じ型番の3839なのですが、超綺麗。

383910

痛々しい3839とは違いコーン紙の状態は最高で・・・同じ型番でも前期と後期の違いがあるのか個々の作りが丁寧。錆び易いツィータ部は塗装され、ボイスコイル内側は黒いアルミボビンツィータホーンの中は金色に塗装。

383909

これだけ状態がいいと「ガイファウンテン」のサインが輝いて見える。

以下の写真は1人の方から修理に来た、JBL 2231Hペアなのですが、見ての通り左右でセンターキャップが違うんです、写真ではわかりにくいですがコーンの色も少し違う。

2231ht

青・・・写真上(オリジナル)

赤・・・写真下(リコーンされた物)

2231htest

リコーンされた物にはセンターキャップの違いもありピークあり、コーンの裏を見てみると、「2235」と書いてあった!これは付け間違えたのではなく、2231のコーンアッセンブリが無くなり、今では2253のコーンが付いてくるようだ!今回はダンパーの硬さも違いは少なかったが、2235はかなりダンパーが硬いため時代によってはコーンは似ていてもまるで別物のようにfo値が異なる。

下記ののオーバーホールが私の仕事です。

383908 TANNOY3839

耐久性オリジナルエッジを装着。仕上がりは上記の写真のように繋ぎ目もなく綺麗なロール形状を再現してみました。このエッジ交換が一番多い修理ですが、ウレタンの出来上がりではなく、シート状のオリジナル素材をロール形成し装着していくのです。前にどうしてもこの修理作業を見たいと言って何人か見学に来た人もいたのですが、中にビデオで修理の工程を録画して帰った人もいるんです。

修理の仕事をしていて横でカメラで撮られるのってやりにくいですよね。でも・・・たぶん帰ってビデオ見て同じように修理しても仕上がりは同じにはならないと思います。

職人芸なので手先の感覚が全て、その時々で微妙に調整し仕上げているのでなかなか難しいと思います。

先日のシーメンスの修理が完了した。

重症は片CHのみで修理にも1つだけしか来なかったので、お客さんにお願いし確認用にもう片方のユニットも送ってもらい確認したデータです。

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以前にご紹介したとおり下記のような状態で手の施しようも無く、結局このコイルを使って再生は無理だったので、新たにボイスコイルを作り、移植した。その結果上記のグラフのように正常なものと比べ問題がない事が確認出来ました。修理というより手術のような気がしてきました。勿論この仕事は、私ではなく師匠ドクターQです、専門はスピーカー外科です。

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ar3a Acoustic Resarch AR3a

誠に素晴らしいバランスのシステムで低音もかなり出ており、密閉型の元祖といえる物なのですが、問題が1点!

AR3aat アッテネータ

これが原因です。

あまりにオーソドックスな造りはいいけれど、使い物にならない程のガリが・・・、写真は分解し丁寧にサビを落とし、オーバーホールし・・・。スムーズに動くようになり、満足しているとしばらくして、また接触不良が。これは交換する以外方法はなし。アッテネータ交換後は安定して、調節できBESTな状態が再現できました。

昨日は蝶ダンパーとクロスダンパーの違いでしたが本日は、ダブルコーンの意味!
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クロスダンパー使用のモデルのダブルコーンを取り除くと・・・

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青・・・ダブルコーン有り。

緑・・・ダブルコーン無し。

高域違いが見てわかると思います。ダブルコーンも素材の厚みや硬さ、また大きさで色々異なると思いますので、次回の課題にします。

昨日の続き・・・。

orig02

片CHは蝶ダンパー、もう片CHはクロスダンパーを取り付け、比較実験。

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赤・・・クロスダンパー

青・・・蝶ダンパー


その差歴然、こんなに変わるとは思ってなかったんですが。左右ダンパーを変えるなんて、まさかお客さんのユニットでは出来ないですよね。