消費者から生活者への感覚のシフト | SP館のブログ 空間づくりのおてつだい

SP館のブログ 空間づくりのおてつだい

メーカーの運営する サイン・ディスプレイ/店舗用品のオンラインショップ SP館。
お店づくり、オフィス環境づくりなどの
「空間づくり」に役立つあたらしい情報や日々のちょっとした発見を情報として発信していきます。

古い経済学やマーケティングの本なんかを読んでると、
一般の人々のことを「消費者」と定義づけています。

実際に消費者の行動として、買い物をしたり、モノを使用したりする側面は
現代社会にも存在するわけですが、
時代の移り変わりとともに、もっと「消費」以外の何かに突き動かされてる気がします。


そもそも学校の机の上で勉強するような学問では
研究対象となることは「一つのかたまり」として捉える必要があります。
学問的な分類として「消費者」という言葉が生まれ、
その「消費者」達はみんな同じ行動をとる世界観で分析、研究が進められてきました。


学校で知識を詰め込まれて、
みんなが同じことが善だとされてきた時代は、
そのような研究で発展したマーケティングで
さらにそういった消費がたくさんなされて、
大量消費のために大量に作られてきました。

やがてそれが分析され、細分化され、差別化され
それにともなって市場が満タンになってきた国や都市では人の数も頭打ちになり
火を見るより明らかな「量」より「質」が重んじられるようになってきました。


そうなってくるともう「消費」という行動だけで一般の人々をくくることはできずに
もう少し引いた視点が必要になってきます。
消費行動そのものの目的としての「生活」という視点、
つまりは消費者から「生活者」として捉えることが大事になってきます。

実際に新しく派生してきたマーケティングや経済学の考え方は
この「生活者」という視点をすごく大事にしていて、
ただの経済的な損得だけでなく、時代をとらえるセンスや心理学的なエッセンスも入ってきているように感じます。


以外と商売をやっていると、この「生活者」って感覚を忘れがちです。
たとえば売価なども、経済学的な損得で利益を+何%とかで決めがちです。
数字はハッキリしてる分、意思決定がしやすいからです。

それよりもそれを買ってもらいたいターゲット層の”暮らし”を観察して、
いくらまでなら払えるか、またそれを得ることによって具体的にどういった生活が手に入るかって、そのイメージをどうやって伝えるかってことを真剣に考えるべき時代になってきています。

実際そういった視点を持った企業や商品は際立っていますし、
逆にいつまでたっても「消費者」目線の企業は価格競争でボロボロになってる印象です。


扱ってる商品やサービスによっては
すぐのすぐにそういった視点に切り替えれないこともあるかもしれませんが
私たちは毎日自分自身の「生活」をしている、
いわば「生活者としてのプロ」になります。
ということは、自然にそういった視点は備わっている訳で、
50年前に考えられた難しい理論よりも
今のありのままの自分の直観をもっと大事にするだけでもいいということです。



参考になりましたら幸いです。
他にもいろいろなサイン・ディスプレイ扱ってます。