縦書きの目線を科学する | SP館のブログ 空間づくりのおてつだい

SP館のブログ 空間づくりのおてつだい

メーカーの運営する サイン・ディスプレイ/店舗用品のオンラインショップ SP館。
お店づくり、オフィス環境づくりなどの
「空間づくり」に役立つあたらしい情報や日々のちょっとした発見を情報として発信していきます。

目の動きに関しては、当ブログでも何回か触れてきてますが、
今回は少し違った視点で。

おおまかな視線の動きとして、左上から右方向に進み、左下に降りて右下方向という
Z型を進んでいくわけですが、これは通常文字組をヨコ書きにした場合になります。

もともと日本の文章はタテ書きの文字組。

この場合ってのは、右から左への流れとなります。
書籍なんかで見比べえていただくと分かりやすいんですが、
小説なんかは左開き(綴じ代が右)で右から左に目線が流れていくことになります。
これはそもそも、このような書籍の装丁がもともと海外のペーパーバックのそれであり、それを日本のタテ書きの様式に無理やり合わせたものになります。
昔の巻物なんかは横長で見せる構造です。

タテ書きの文字組は長手方向に行があるため、1行に入る文字数が多くなり、
視覚的にパッと認識するのが難しくなります。

読んでる途中で今どの行にいるのか分からなくなったりするのはこのためです。
その分、ひとつの行に費やす時間は長くなるので、ストーリー性を持ったものなんかは流れを意識したりもできます。

ちなみに日本のマンガも同じように右から左へと流れる構成です。
ふきだしの文字はタテ書きなので、文字を追いながら目線は動いてコマを追っていきますが、
擬音や効果音なんかは横書きだったりするので、1コマ1コマを捉える時は一つの描画と捉えて左から右に視線は移動してます。(意識するとそう見てるのが分かります!)
コマ割りなんかもよく観察してみると、このあたりの構成を意識して描かれているのがよく分かります。


サインや看板なんかも同じく一つの描画として捉えるので、やっぱり左から右が自然ですが、途中タテ書きの文字組を使用する場合は、全体の視線の動きを考慮して組む必要があるってことです。


参考になりましたら幸いです。
いろいろなサイン・ディスプレイ扱ってます。