ちょっとしたマーケティングのおはなし〜お客様と供に創るという視点 | SP館のブログ 空間づくりのおてつだい

SP館のブログ 空間づくりのおてつだい

メーカーの運営する サイン・ディスプレイ/店舗用品のオンラインショップ SP館。
お店づくり、オフィス環境づくりなどの
「空間づくり」に役立つあたらしい情報や日々のちょっとした発見を情報として発信していきます。

今回は先日の行列エントリーに続き、
ちょっとしたマーケティングのおはなしです。


マーケティングというとどうしても難しいことばに感じます。
空間づくりもひとつのマーケティングであり、お客様ありきでモノやサービスの売買を考えることはすべてこの範疇に入ります。

歴史的に見てみると、それこそ商売という考え方が生まれた時から存在しますが、学問として体系的にまとめられたのはそんなに古くはありません。
よく知られている4Pということばは、1960年に産まれます。



■4Pから4Cへ時代の変化

4P
商品(Product)
価格(Price)
プロモーション(Promotion)
流通(Place)

この4つの組み合わせでモノやサービスの売買を考えるのがマーケティングだとする考えです。

商品と価格は言わずもがな。
商品は高品質で高機能、値段は安ければそれにこしたことはない。
プロモーションはオシャレな広告をマスコミを使ってバンバン行う。
流通はモノなら納期が早く、サービスならばよりスムーズに提供される。

何かしらの正解が存在して、それに対しての企業努力、店舗努力が繰り返された時代でした。

時代としては高度経済成長期からバブルの時代。
モノは作っても作っても買う人がいて、さらにいいモノが求められた時代。
大量生産、大量消費の時代でした。

 


そしてバブル崩壊

そもそもこの4Pという考えは企業やお店側つまりは売り手側の視点で考えられたものでした。
売る側が優勢の場合は問題ないんですが、不況になり買い手側が優勢になった場合はその構図が崩れます。



ここからは買い手側の視点、つまりはお客様の視点がより必要になってきます。

そこで出てきたのが4Cという概念でした。

4C
消費者のニーズやウォンツ(Consumer)
顧客コスト(Customer Cost)
コミュニケーション(Communication)
利便性(Convenience)


消費者のニーズやウォンツはさらに顧客ソリューションや顧客価値ということばまで広がり、お客様の潜在意識にある欲求まで満たして、モノやサービスを選んでいただくという考えとなります。
そしてお客様がいくらなら払うかというコストの視点で、それをもとに価格を決めます。
マス広告やプロモーションにこだわらず、お客様との接点をつくりコニュニケーションをはかり、よい快適な利便性を提供する。

そうやって新しくモノやサービスが生み出され、発展していく時代がごく最近まで続きました。




■共生の時代のマーケティング

消費者~お客様視点ということはもちろん大事なことなんですが、もっと大きな視点で上から見てみると。
売り手同士が競争し続けていくと、モノやサービスがだんだんと同じになってきます。みんなお客様のニーズをみたしちゃうんですね。




そんな時に次に起こってきたのは・・・。

よく引き合いに出されるのはスティーブジョブズ。
iPodやiPhoneなどまったく新しい世界を創り、ニーズそのものを作ってしまうってこと。

つまりは単純にお客様視点なだけでなく、こういったモノ作ったから、それを使ってもっと楽しんでくださいっていう完全に次元の違う目線が必要になってくるってことです。



今までの4Pも4Cも、
当たり前ですが売買の原則としての利益を前提に考えられていました。
ただ、これからの時代には利益よりも、そのモノやサービスを使っての信頼性楽しさといった感覚的なものが重要視されてきます。

そのためには売る側と買う側が共に考えて価値を生み出すことが必要になってきます。


共生のマーケティングの新しい4C
売り手と消費者で供に創る商品(Commodity)
広い意味でのコスト(Cost)
流通経路(Channel)
幅広いコミュニケーション(Communication)

商品はただ作って売るという状況から抜け出し、最初からお客様の意見を取り入れたものをつくること。昨今話題のビッグデータはじめ、お客様のニーズを満たすものを適格に掴める環境は整ってきてます。
コストに関しては、単に売り手と買い手のコストだけでなくもっと広い規模での社会的なコストを意識。販売コスト、買い物コスト、使用コストなど環境問題も含めた視点が必要です。
流通経路も今までのひとつのラインでだけでなく、インターネット、物流がダイナミックに発展してきたので制約がゆるくなってます。
そしてコミュニケーション。広告、販売促進、プロモーション、対面販売はもちろんのこと、口コミやソーシャルメディアなど新しいツールによるボーダーレスな広がりやつながりでできるようになってきました。



ちょっと難しいところもありますが、
お客様視点に立つということの視点をもっと大きく高く持つべきだってことですね。
時代が便利になって、工夫をすればもっとたくさんのお客様とコミュニケーションがとれて、モノやサービスを知ってもらい、販売することができるということです。

空間づくり、店づくりもその一環。
視野をうんと広げて、お客様と共に創っていくと視点。
ぜひ取り入れてみてください。




参考になりましたら幸いです。


いろいろな
サイン・ディスプレイあつかってます。