原油相場は続落です。特に目新しい材料は無く、需給バランス見通しも緩和寄りに修正されて頭重い展開です。

12月9日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比63セント安の$58.25/bblで、引け後の時間外取引は$58/bbl台半ばです。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の12月短観によると、2025年の世界の石油需要見通しは日量1億394万バレルで前月予想から同20万バレルの下方修正、2026年の需要予測は日量1億517万バレルで前回から同3万バレルの下方修正でした。

 

一方、2025年の世界の石油供給見通しは日量1億618万バレルで前回から同20万バレルの上方修正、2026年の供給予測は日量1億743万バレルで同6万バレルの上方修正となっています。

 

EIA 推定の11月の世界の総石油供給量は日量1億870万バレルで前月比同45万バレル増、OPEC 推定産油量は日量2,873万バレルで同8万バレル減でした。

 

EIA によると、今年第4四半期の世界の石油需給バランスは日量335万バレルの供給過剰で、第3四半期の同310万バレルから余剰幅が拡大しています。来年第1四半期は同270万バレルの余剰と、供給過剰が続く見通しです。

 

 

米国シェール オイル生産地の11月の掘削済み未仕上げ坑井数は4,997基で前月比33基減。11か月連続の減少です。

掘削済みは同2基減で4か月振りの減少、仕上げ済みは同1基増となりました。

 



引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は160~170万バレル減少の事前予想を超える前週比478万バレル減、クッシング原油在庫は同5万バレル増でした。

 

ガソリン在庫は前週比696万バレルと予想を大きく超える増加、中間留分は同103万バレルの増加です。

2025/12/9
NYMEX WTI Jan: $58.25/bbl ( -0.63 )
20日移動平均: $59.21 ( -0.10 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.88/ -2σ: $57.54
 幅: $3.34 ( +0.01 ) / 100日平均: $5.47
ボラティリティ
 25.32 ( +0.10 ) / 100日平均: 25.78

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米国石油協会 (API) が12月9日発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は160~170万バレル減少の事前予想を超える前週比478万バレル減でした。原油在庫は前回の増加から減少に転じました。

WTI 原油先物取引の現物受渡し地クッシングの原油在庫は前週比5万バレル増。5週振りの増加です。

ガソリン在庫は200万バレル増加の予想を大きく上回る前週比696万バレル増、中間留分在庫は80万バレル増加の予想に対し前週比103万バレル増となっています。

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原油相場は4営業日振りに反落です。週明けの時間外取引は$60/bbl台で始まったものの動意が薄く、中国の原油輸入増加にも反応が薄いまま下げに転じました。

12月8日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.20安の$58.88/bblで、引け後の時間外取引は$58/bbl台後半です。

 

ウクライナ和平交渉にも進展が見られず大きな売り材料はありませんが、世界的な需給バランスの供給過剰がある以上原油相場に長期安定的な上昇の可能性も高くありません。

 

中国税関総署によると、11月の同国の原油輸入量は日量1,243万バレル相当の5,089万トンで前年比4.9%増でした。6か月連続の増加で、前月比も3か月振りにプラスとなっています。

 

 

石油製品の輸出入は輸入が昨年9月以来の高水準で、輸出超過量は88万トンと2月以来の低水準に留まりました。

2025/12/8
NYMEX WTI Jan: $58.88/bbl ( -1.20 )
20日移動平均: $59.31 ( -0.05 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.98/ -2σ: $57.65
 幅: $3.33 ( -0.01 ) / 100日平均: $5.52
ボラティリティ
 25.23 ( +0.94 ) / 100日平均: 25.95

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原油相場は3営業日続伸で、終値は11月中旬以来の$60/bbl台となりました。

12月5日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比41セント高の$60.08/bblで、引け後の時間外取引は$60/bbl台前半です。

 

EU と G7 がロシア産油の海上輸送全面禁止を検討との報道で下支えられています。

 

 EUとG7、ロ産原油の海上輸送禁止を検討 価格上限措置から強化 (ロイター)

 

欧米諸国は久しくロシア産油の購入を止めていますが、中露などは割安なロシア産油調達を続けています。

そうしたロシア産油海上輸送の3分の1はギリシャなど EU 加盟国船籍のタンカーが担っているとされ、規制が強化されると輸送が混乱しロシアの負担が増えロシア産油購入のメリットも低下すると考えられます。

 

とはいえ、大幅な供給過剰の続く世界の石油需給バランス下では供給不安は起きず、相場を支える力も限定的です。

ベーカー ヒューズによると、12月5日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比6基増の413基でした。前年比は69基減少です。

2025/12/5
NYMEX WTI Jan: $60.08/bbl ( +0.41 )
20日移動平均: $59.36 ( +0.08 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $61.03/ -2σ: $57.69
 幅: $3.34 ( +0.07 ) / 100日平均: $5.60
ボラティリティ
 24.29 ( +0.08 ) / 100日平均: 26.12

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原油相場は続伸です。米国の利下げ観測やウクライナ和平交渉の手詰まり感で支えられています。

12月4日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比72セント高の$59.67/bblで、引け後の時間外取引は$59/bbl台後半です。

 

前日引け後の時間外取引から小動きに終始した WTI  原油相場は、引けにかけて上昇を示し一時$60/bblに達しました。

ただし大台には節目という以外に大きな意味がないため、上抜けたショックで踏み上げという展開にはなりません。

 

今のところ節目に到達したので一服という流れに見え、更に上昇を続けるには材料不足が否めません。

世界の石油需給バランスが大きく供給過剰に傾いている以上、環境を激変させるような新規材料が現れるか、新味の無い強材料であれば手を変え品を変え連続的に刺激を続けなければ相場上昇を維持できません。

2025/12/4
NYMEX WTI Jan: $59.67/bbl ( +0.72 )
20日移動平均: $59.28 ( +0.04 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.92/ -2σ: $57.65
 幅: $3.26 ( +0.01 ) / 100日平均: $5.70
ボラティリティ
 24.21 ( -0.19 ) / 100日平均: 26.32

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