原油相場は小動きが続きます。前日引け後の時間外取引が軟調に始まり、その後やや戻りを示したものの高値は前日水準にわずかに届きませんでした。

12月3日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比31セント高の$58.95/bblで、引け後の時間外取引は$59/bbl台前半です。

 

WTI 相場は$60/bblをやや下回る水準での推移となっています。$60/bbl大台に節目以外の意味は無いため強い抵抗線ではありませんが、世界的な供給過剰による重石が買い手に慎重姿勢を取らせます。

 

ウクライナ和平交渉に進展は無く、目先に市場参加者の関心を呼ぶような目立った弱材料は予想できませんが、市場を覆うファンダメンタルズがそもそも供給過剰なので、上昇トレンドに転じるには相応の環境変化が必要です。

 

下げに対する抵抗が続きながらも、軟調な地合いは変わらないのでしょう。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は170~180万バレルの減少予想に対し前週比57万バレルの増加、クッシング原油在庫は同46万バレル減でした。全米在庫は2週連続の増加、クッシング在庫は4週連続の減少です。

 

原油処理量は前週比日量43万バレル増で同1,600万バレル大台後半に回復し、原油輸入量は前週比日量46万バレル減、輸出は同2万バレル増でした。

 

 

石油製品の総出荷量は小幅減少したものの、7週連続で日量2,000万バレル大台を維持しています。

2025/12/3
NYMEX WTI Jan: $58.95/bbl ( +0.31 )
20日移動平均: $59.24 ( -0.03 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.87/ -2σ: $57.61
 幅: $3.26 ( -0.17 ) / 100日平均: $5.80
ボラティリティ
 24.40 ( +0.01 ) / 100日平均: 26.53

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米国エネルギー情報局(EIA)が12月3日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は170~180万バレルの減少予想に対し前週比57万バレルの増加です。原油在庫は前回に続く増加となりました。

原油処理量は日量1,688万バレルで前週比同43万バレル増加、輸入は日量598万バレルで前週比同46万バレル減少となっています。国内原油生産量は日量1,382万バレルで前週比同1千バレルの増加でした。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比2.1%減。4週連続の減少です。

石油製品の総出荷量は日量2,019万バレルで、前週比日量5万バレルの減少。引き続き日量2,000万バレル大台を維持しており、前年比はプラスに転じました。

ガソリン在庫は、変わらずから200万バレル増加の予想に対し前週比452万バレル増加です。
生産量は日量975万バレルで前週比同20万バレル増、出荷は日量833万バレルで前週比同40万バレル減でした。

中間留分在庫は、10万バレル減少から130万バレル増加の予想に対し前週比206万バレル増加です。
生産量は日量505万バレルで前週比同5万バレル増、出荷は日量343万バレルで前週比同7万バレル増となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2025/11/28  前週比  前年同期比
在庫
 原油             427,503   +574  +4,128
 ガソリン           214,422   +4,518  -181
 ジェット燃料         43,945   +613  +2,289
 中間留分          114,286   +2,059  -3,814
 重油             22,889   +21  -72
 クッシング原油在庫      21,296   -457  -2,896

原油輸入量(日量)       5,981   -455  -1,309
原油輸出量(日量)       3,613   +15  -622
国内産油量(日量)       13,815   +1  +302
原油処理量(日量)      16,876   +433  -34
製油所稼働率         94.1%  +1.8ppt +0.8ppt
製品輸入量(日量)       1,757   +58  +278
製品輸出量(日量)       7,507   -225  -35

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原油相場は反落です。前日引け後の時間外取引は小動きに始まり、その後軟調に推移しました。

12月2日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比68セント安の$58.64/bblで、引け後の時間外取引は$58/bbl台半ばです。

 

ウクライナ和平交渉やベネズエラ情勢の不透明感で原油相場は方向性が定まらず、そうなると当面の基調である世界的な需給バランスの供給過剰による重石で軟化し易くなります。

 

ただし、市場参加者の多くはそうした大局的なファンダメンタルズで短期の売買をするのを厭うため、目先の報道や憶測に依存した行動を取ります。

 

現在のところ、WTI 相場を一気に$50/bbl大台前半に運ぶような短期的なニュースは無く、下げに対する抵抗を続けながらも徐々に価格水準が低下するという流れとなっています。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は170~180万バレル減少の事前予想に反し前週比248万バレル増、クッシング原油在庫は同9万バレル減でした。全米在庫は4週振りに減少した前回から再び増加に転じ、クッシング在庫は4週連続の減少です。

 

ガソリン在庫は前週比314万バレル増で3週連続の増加、中間留分は同288万バレル増で4週連続の増加となっています。

2025/12/2
NYMEX WTI Jan: $58.64/bbl ( -0.68 )
20日移動平均: $59.27 ( -0.07 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.99/ -2σ: $57.56
 幅: $3.43 ( -0.24 ) / 100日平均: $5.90
ボラティリティ
 24.39 ( +0.23 ) / 100日平均: 26.80

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米国石油協会 (API) が12月2日発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は170~180万バレル減少の事前予想に反し前週比248万バレル増でした。原油在庫は前回の減少から増加に転じています。

WTI 原油先物取引の現物受渡し地クッシングの原油在庫は前週比9万バレル減。4週連続の減少です。

ガソリン在庫は前週比変わらずから200万バレル増加の予想に対し前週比314万バレル増、中間留分在庫は10万バレル減少から130万バレル増加の予想に対し前週比288万バレル増となっています。

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原油相場は反発です。週明けの時間外取引は前週末の軟調からの戻りを見せましたが、反発力は鈍くその後小動きに終始しました。

12月1日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比77セント高の$59.32/bblで、引け後の時間外取引は$59/bbl台半ばです。

 

OPEC+ は総会で全体での生産枠の現状方針維持を決め、有志8か国は1~3月の生産計画について前回定めた自主減産段階的削減の停止を確認しました。有志国は日量165万バレルの自主減産について10月から段階的縮小を始めていますが、12月までに合わせて同41万バレルを増産した後1~3月は増産を停止する予定です。残りの日量120万バレル余りについては、状況を見ながら解消する見通しとなっています。

 

また、ベネズエラでの地政学リスクの高まりやウクライナによるロシア パイプライン出荷設備攻撃なども支援材料になったものの、いずれも長期的大規模な供給懸念にはつながらず、WTI 相場は$60/bblに届いていません。

ベネズエラは既に制裁により供給が著しく減少しており、ロシアの出荷設備の操業も再開が報じられています。

 

足元の原油相場の基調は世界的な供給過剰による重石が効いており、相当な強材料が現れない限り調整の域を超える上昇は難しい状況に変わりありません。

2025/12/1
NYMEX WTI Jan: $59.32/bbl ( +0.77 )
20日移動平均: $59.34 ( -0.00 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $61.17/ -2σ: $57.51
 幅: $3.66 ( -0.22 ) / 100日平均: $6.00
ボラティリティ
 24.15 ( +0.38 ) / 100日平均: 27.08

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