原油相場は週半ばに$75/bblで支えられた後は堅調となっています。前日引け後の時間外取引は$78/bbl台で始まった後やや軟化しましたが、中東情勢の不透明感を背景に下値は限定的でした。

8月7日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比89セント高の$78.18/bblで、引け後の時間外取引は$77/bbl台前半です。

 

イラン情勢で新たな材料が出ない一方で、米国は大規模な戦闘に消極的な姿勢を続けています。

ただ、ホルムズ海峡両岸のイランとオマーンとの交渉でのイラン側の通行管理を巡る主張は、今後の米国との協議を難しくするリスクを孕んでいます。

 

また、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海周辺で航行妨害が続き、供給回復に向けた楽観ムードは抑えられています。更に、このところのフーシ派による同国暫定政府やサウジアラビアへの軍事行動も相次いでおり、地域の地政学リスク拡大への懸念を強めています。

 

とはいえ、中東では生産施設そのものに対する大規模攻撃で供給能力が大きく損なわれる事態にはなっておらず、先月下旬に始まった下げのサイクルが終わったとも判断できません。

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した8月4日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによる WTI 原油先物の買い越し幅は前週比6.4%減で3週振りの縮小です。買い玉の増加が止まりました。

 (参考図表)

総取組高は前週比1.5%の増加です。5週振りの増加となっています。

ベーカー ヒューズによると、8月7日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比3基増の454基でした。前年比は43基増加です。

中国税関総署によると、7月の同国の原油輸入量は日量844万バレル相当の3,573万トンで前年比24.3%減でした。年初来の累計は同13.2%減少です。

 

 

石油製品の輸出入は輸入が4か月振りに200万トンを超えたものの輸出も引き続き堅調で218万トンの輸出超過となっています。


2026/8/7
NYMEX WTI Sep: $78.18/bbl ( +0.89 )
20日移動平均: $80.10 ( -0.20 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $88.76/ -2σ: $71.44
 幅: $17.32 ( -2.02 ) / 100日平均: $27.29
ボラティリティ
 66.19 ( -0.15 ) / 100日平均: 68.10

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原油相場は4営業日振りに反発しました。前日引け後の時間外取引は$75/bbl割れを試す展開で始まりましたが、結局下げ切れず上昇に転じています。

8月6日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.07高の$77.29/bblで、引け後の時間外取引は$78/bbl台前半です。

 

中東情勢を巡って大きな進展はありません。米国が主張していたホルムズ海峡航行に関する合意は実現しておらず、イランとオマーンとの協議は進行中とされるものの、イラン国内では自国による管理を強化する主張が支配的です。

 

 ■ イラン、米イスラエル船舶の航行禁止検討=ホルムズ交渉、最終盤でけん制か (時事通信)

 

こうした中で輸送量の回復による供給増加期待が後退し、地政学リスクが再び意識され WTI 原油相場は$75/bbl近辺で下値を支えられる状況となっています。


とはいえ、現在の価格水準では7月下旬に始まった下げトレンドを抜いておらず、上昇サイクル入りしたとも確認できません。

ホルムズ海峡やバベルマンデル海峡付近でのタンカー航行への脅威は、今に始まったことではありません。供給回復期待が先導した下げは収まったものの、新規の買い材料には乏しく上昇基調を維持できるかは不透明です。

2026/8/6
NYMEX WTI Sep: $77.29/bbl ( +2.07 )
20日移動平均: $80.30 ( -0.32 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $89.97/ -2σ: $70.63
 幅: $19.35 ( -1.39 ) / 100日平均: $27.60
ボラティリティ
 66.34 ( +0.07 ) / 100日平均: 68.26

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原油相場は3営業日続落です。ホルムズ海峡の航行拡大見通しで頭重い展開となりましたが、中東情勢の緊張が緩んだわけではないため下値も限定的でした。

8月5日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比55セント安の$75.22/bblで、引け後の時間外取引は$75/bbl台前半です。

 

米国とイラン、オマーンがホルムズ海峡の通行に関する協議で暫定合意に近づいているという報道が行われ、市場では供給懸念の後退観測が広がりました。

 

イラン側は米国を交えた3か国協議の事実は否定する一方で、オマーンとの共同声明の調整は最終段階としながら米国からの干渉に対する警戒感も示しています。

 

 ■ イラン、ホルムズ海峡航路で基本合意 外務次官「大部分がイラン領海内」 (ロイター)

 

イランの意向を色濃く反映した形での決着は難しいと考えられることから最終的な合意形成には疑問もありますが、米国はイランが合意しない場合激しい軍事行動も辞さない姿勢を見せています。

 

こうした不透明感に加えて、紅海やアデン湾ではイエメンの親イラン武装組織フーシ派によるタンカー航行の妨害が続いており、足元の原油相場は一旦は$75/bblを割れた後も下げが加速する展開にはなっていません。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は120~200万バレルの減少予想に対し前週比248万バレルの増加、クッシング原油在庫は同236万バレル増でした。全米在庫は週ごとの増減を繰り返す一方、クッシング在庫は3週振りの増加です。

 

原油処理量は前週比日量18万バレル減少ですが、引き続き同1,700万バレル大台を維持し、製油所稼働率は96.5%と夏場の需要最盛期を示しています。原油輸入量は前週比日量52万バレル増で、輸出は同22万バレル増でした。

 

 

石油製品の総出荷量は3週連続で日量2,000万バレル大台を維持し、前年比もプラスに転じています。

2026/8/5
NYMEX WTI Sep: $75.22/bbl ( -0.55 )
20日移動平均: $80.62 ( -0.57 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $90.98/ -2σ: $70.25
 幅: $20.73 ( -0.44 ) / 100日平均: $27.89
ボラティリティ
 66.27 ( -1.42 ) / 100日平均: 68.38

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米国エネルギー情報局(EIA)が8月5日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は120~200万バレルの減少予想に対し前週比248万バレルの増加です。原油在庫は前回の減少から増加に転じました。

原油処理量は日量1,715万バレルで前週比同18万バレル減少、輸入は日量620万バレルで前週比同52万バレル増加となっています。国内原油生産量は日量1,380万バレルで前週比同1万バレルの増加でした。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は、前週比12.7%増で3週振りの増加です。

石油製品の総出荷量は日量2,097万バレルで、前週比日量22万バレルの増加。3週連続の増加で、前年比も3週振りにプラスとなりました。

ガソリン在庫は、110~120万バレル減少の予想に対し前週比164万バレル減少です。
生産量は日量957万バレルで前週比同31万バレル減、出荷は日量903万バレルで前週比同1万バレル減でした。

中間留分在庫は、10万バレル減少から40万バレル増加の予想に対し前週比347万バレル減少です。
生産量は日量523万バレルで前週比同13万バレル減、出荷は日量394万バレルで前週比同42万バレル増となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2026/7/31  前週比  前年同期比
在庫
 原油             406,987   +2,479  -16,675
 ガソリン           209,658   -1,643  -17,424
 ジェット燃料         46,878   +63  +2,514
 中間留分          107,159   -3,473  -5,812
 重油             21,380   -310  +1,582
 クッシング原油在庫      20,955   +2,356  -2,051

原油輸入量(日量)       6,198   +515  +236
原油輸出量(日量)       3,685   +218  +367
国内産油量(日量)       13,804   +8  +520
原油処理量(日量)      17,153   -183  +29
製油所稼働率         96.5%  -0.7ppt -0.4ppt
製品輸入量(日量)       1,421   -317  -95
製品輸出量(日量)       7,877   -186  +532

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原油相場は大きく続落です。前日引け後の時間外取引は$80/bblでサポートされたことを受けて堅調に始まりましたが、新規の強材料が乏しい一方で米国とイランとの交渉進展に対する期待が膨らみ下げに転じました。その後再び$80/bblの節目を割ると売りが加速して、次の節目と見られる$75/bblまで一気に下落しています。

8月4日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$4.57安の$75.77/bblで、引け後の時間外取引は$75/bbl台半ばです。

 

中東原油供給を巡る実態は大きく変化していません。産油国らは増産に意欲を示すものの、ホルムズ海峡やバベルマンデル海峡での航行リスクは消えておらず、輸送正常化の目途が立たない状況が続きます。

 

それでも、和平交渉の進展に向けた楽観が原油相場を圧迫し、一方で交渉の行き詰まりが上昇を引き起こします。

そうした流れで6月には供給回復期待で下落、7月には地政学リスク再燃で上昇を示した原油相場は、現在下げの局面となっています。

 

6月の下げは開戦前の価格水準にまでは至りませんでした。当面の供給見通しが正常化には程遠い状況だからです。

そして、7月の上昇も前月の下落開始時の水準である$90/bbl大台前半に届いたところで終了しました。大規模戦闘が回避され、供給能力を大きく毀損するような事態は起きていないからです。

 

現在の動向も期待先行であることは否めません。中東の供給環境そのものが変化しない限り、相場が市場の想定を大きく超える動きを見せる可能性は限定的と考えられます。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は120~200万バレル減少の予想に反し前週比269万バレルの増加、クッシング原油在庫は同236万バレル増でした。全米在庫は前回の減少から増加に転じ、クッシング在庫は3週振りにまとまって増えました。

 

ガソリン在庫は前週比16万バレル増と前回に続き小幅の増加、中間留分は同123万バレル減で4週振りの減少です。

2026/8/4
NYMEX WTI Sep: $75.77/bbl ( -4.57 )
20日移動平均: $81.18 ( -0.57 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $91.77/ -2σ: $70.60
 幅: $21.18 ( -1.53 ) / 100日平均: $28.12
ボラティリティ
 67.69 ( +3.41 ) / 100日平均: 68.51

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