原油相場は4営業日振りに反落し、過去3日間の上げ幅を超える下げを示しました。前日引け後の時間外取引は軟調に始まり、$60/bbl大台を割ると下げ足を加速しています。

11月12日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.55安の$58.49/bblで、引け後の時間外取引は$58/bbl台半ばです。

 

米政府機関再開見通しの買いが一服すると追加の強材料も見当たらず、OPEC や EIA の需給予測で改めて供給過剰感が意識されています。

米国エネルギー情報局 (EIA) の11月短観によると、2025年の世界の石油需要見通しは日量1億414万バレルで前月の予想から同15万バレルの上方修正、2026年の需要予測は日量1億520万バレルで前回から同9万バレルの上方修正です。

 

2025年の世界の石油供給見通しは日量1億598万バレルで前回から同11万バレルの上方修正、2026年の供給予測は日量1億737万バレルで前回から同20万バレルの上方修正となっています。

 

EIA 推定の10月の世界の総石油供給量は日量1億818万バレルで前月比同31万バレル減、OPEC 推定産油量は日量2,871万バレルで同44万バレル減でした。

 

EIA によると、今年第3四半期の世界の石油需給バランスは日量260万バレルの供給過剰、第4四半期も同280万バレルの供給過剰と推定されます。来年第1四半期は同260万バレルの余剰見通しで、大幅な供給過剰が続くことが予想されています。


OPEC の11月月報によると、2025年の世界の石油需要見通しは日量1億514万バレルで前月の予想と変わらず、2026年の需要予測は日量1億652万バレルで前回から横ばいです。

 

2025年の OPEC+ 原油を除く世界の石油供給見通しは日量6,275万バレルで前回から同10万バレルの上方修正、2026年の供給予測は日量6,351万バレルで前回から同11万バレルの上方修正となっています。

 

二次ソースによる10月の OPEC 推定産油量は日量2,846万バレルで前月比同3万バレル増、OPEC+ 全体では日量4,302万バレルで同7万バレル減少です。

 

OPEC 推定の今年第3四半期の OPEC+ 原油必要量に対し、供給量は日量50万バレルの余剰となった模様です。今年第1四半期は同90万バレルの大きな不足推定だったものが、第2四半期は同10万バレルの不足と均衡化していました。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は40万バレル増加の事前予想に対し前週比130万バレル増、クッシング在庫は同4万バレル減でした。

 

ガソリン在庫は予想を若干下回る前週比139万バレル減で、中間留分は減少予想に反し同94万バレル増でした。

 

【お知らせ】旅行に出るため、明日から1週間ほど更新をお休みします。

 

2025/11/12
NYMEX WTI Dec: $58.49/bbl ( -2.55 )
20日移動平均: $60.16 ( -0.18 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $62.94/ -2σ: $57.37
 幅: $5.57 ( -0.04 ) / 100日平均: $7.48
ボラティリティ
 28.19 ( +4.26 ) / 100日平均: 30.33

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米国石油協会 (API) が11月12日発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は40万バレル増加の事前予想に対し前週比130万バレル増でした。原油在庫は前回に続く増加です。

WTI 原油先物取引の現物受渡し地クッシングの原油在庫は、前週比4万バレル減でした。

ガソリン在庫は200万バレル減少の予想に対し前週比139万バレル減、中間留分在庫は150万バレル減少の予想に対し前週比94万バレル増となっています。

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原油相場は3営業日続伸です。米政府機関の再開見通しが引き続き楽観的なムードを醸成しますが、6月以来のダウントレンドを上抜いたわけでもありません。

11月11日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比91セント高の$61.04/bblで、引け後の時間外取引は$61/bbl前後です。

 

これといった新規材料が無い中、比較的新しい要素である米国政府機関閉鎖の終了に向けた動きが市場参加者の関心を集めています。

 

世界の需給バランスは大きく供給過剰に傾いていますが、こうした基本的なファンダメンタルズは日々の値動きに意識されることが少なく、振り返ってみると大局的な流れを導くことになります。

 

現在の原油相場は中長期のダウントレンドを続けていますが、その間も往来の振れはつきもので、需給バランスに根本的な変化が無い限りその傾向が転換することも望めないと考えられます。

2025/11/11
NYMEX WTI Dec: $61.04/bbl ( +0.91 )
20日移動平均: $60.33 ( +0.07 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $63.14/ -2σ: $57.53
 幅: $5.61 ( +0.05 ) / 100日平均: $7.62
ボラティリティ
 23.93 ( -0.06 ) / 100日平均: 30.53

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原油相場は続伸です。米政府機関閉鎖解消の目途が立ち、楽観的なムードで前日引け後の時間外取引は堅調に始まりましたが、$60/bbl台半ばでは下げに転じています。

11月10日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比38セント高の$60.13/bblで、引け後の時間外取引は$60/bbl台前半です。

 

そして一旦は$59/bbl台半ばまで反落したものの、そこからは持ち直すなど小幅の往来が続きます。

下げ切れず、といって上昇するだけの材料もなくという展開です。

 

基本的には世界的な供給過剰の見通しが上値を圧迫し、原油相場は6月下旬以来のダウントレンドを継続しています。

ただ、先月後半に$50/bbl大台半ばからの回復を見せただけに、市場には$60/bbl大台を割ってからの売りには慎重な空気があります。

 

しかし、上昇トレンドに転じるには余りに支援材料が無さ過ぎて、小幅に振れながら徐々に軟化する状況です。

 

今週は退役軍人の日の祝日の影響で、在庫統計の発表が遅れます。

2025/11/10
NYMEX WTI Dec: $60.13/bbl ( +0.38 )
20日移動平均: $60.26 ( -0.01 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $63.04/ -2σ: $57.48
 幅: $5.56 ( +0.02 ) / 100日平均: $7.76
ボラティリティ
 24.00 ( -0.14 ) / 100日平均: 30.64

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原油相場は4営業日振りに小幅反発です。前日引け後の時間外取引は小確かりに始まり、中国の需要堅調などを受けて$60/bbl大台に乗せたものの、前日高値には届かず上げ幅を削っています。

11月7日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比32セント高の$59.75/bblで、引け後の時間外取引は$59/bbl台後半です。

 

終値は前日水準を上回ったとはいえ$60/bbl大台を割っており、軟調な地合いが変わっていません。

市場の空気を一変させるような目新しい強材料が出ない限り、世界的な供給過剰に圧迫される展開が続くものと思われます。

中国税関総署によると、10月の同国の原油輸入量は日量1,143万バレル相当の4,836万トンで前年比8.2%増でした。前月比は小幅に減りましたが5か月連続の前年比増加で、年初来の累計は同3.1%増となっています。

 

 

石油製品の輸出入は共にやや低調でしたが、輸出の減少の方が大きく輸出超過量は101万トンに止まりました。

ベーカー ヒューズによると、11月7日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比変わらずの414基でした。前年比は65基減少です。

2025/11/7
NYMEX WTI Dec: $59.75/bbl ( +0.32 )
20日移動平均: $60.27 ( -0.05 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $63.04/ -2σ: $57.50
 幅: $5.55 ( -0.03 ) / 100日平均: $7.90
ボラティリティ
 24.14 ( -4.14 ) / 100日平均: 30.77

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