原油相場は5営業日続落で8営業日振りに$75/bblを割りました。市場には下振れリスクに対する警戒感が強まっています。

1月23日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比82セント安の$74.62/bblで、引け後の時間外取引は$74/bbl台前半です。

 

世界最大の産油国である米国が価格抑制のために増産姿勢を示しており、OPEC にも価格引き下げを要求しています。

 

 ■ トランプ米大統領、OPECに原油価格下げ要請-利下げも要求 (ブルームバーグ)

 

先延ばしになってきた OPEC+ の自主減産の段階的縮小も、これ以上の延期は難しくなるでしょう。

 

OPEC+ が増産に慎重なのは中国の需要減退に対する懸念のためですが、米国は中国製品への輸入関税引き上げを計画しており、原油市場は供給の拡大と予想以上の需要低下という圧力に晒されることになります。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は50~160万バレルの減少予想に対し前週比102万バレルの減少です。原油在庫は9週連続の減少で、クッシング原油在庫も同15万バレル減少となりました。

 

原油処理量は前週比日量110万バレル減少して昨年10月中旬以来の日量1,600万バレル割れとなり、冬場の需要最盛期の終局を示しています。原油輸入量は前週比日量62万バレル増で、輸出は同44万バレル増でした。

 

 

石油製品の総出荷量は再び日量2,000万バレル大台割れです。前年比は3週連続のプラスとなっています。

2025/1/23
NYMEX WTI Mar: $74.62/bbl ( -0.82 )
20日移動平均: $74.83 ( -0.02 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $80.79/ -2σ: $68.87
 幅: $11.92 ( -0.86 ) / 100日平均: $8.48
ボラティリティ
 26.90 ( +0.40 ) / 100日平均: 31.94

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米国エネルギー情報局(EIA)が1月23日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は50~160万バレルの減少予想に対し前週比102万バレルの減少です。原油在庫は9週連続の減少となりました。

原油処理量は日量1,552万バレルで前週比同113万バレル減少、輸入は日量675万バレルで前週比同62万バレル増加となっています。国内原油生産量は日量1,348万バレルで前週比わずかに減少です。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比0.7%減で前回の4週振り増加から再び減少となりました。

石油製品の総出荷量は日量1,960万バレルで、前週比日量108万バレルの減少。日量2,000万バレル大台を再度割りましたが、前年比はプラスです。

ガソリン在庫は、190~230万バレル増加の予想に対し前週比233万バレル増加です。
生産量は日量924万バレルで前週比同4万バレル減、出荷は日量809万バレルで前週比同24万バレル減でした。

中間留分在庫は、30万バレル増加の予想に対し前週比307万バレル減少です。
生産量は日量471万バレルで前週比同47万バレル減、出荷は日量411万バレルで前週比同27万バレル増となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2025/1/17  前週比  前年同期比
在庫
 原油             411,663   -1,017  -9,015
 ガソリン           245,898   +2,332  -7,079
 ジェット燃料         43,785   +87  +1,923
 中間留分          128,945   -3,070  -4,391
 重油             23,532   -35  -2,735
 クッシング原油在庫      20,655   -148  -9,411

原油輸入量(日量)       6,745   +621  +1,165
原油輸出量(日量)       4,515   +437  +81
国内産油量(日量)       13,477   -4  +1,177
原油処理量(日量)      15,522   -1,125  +246
製油所稼働率         85.9%  -5.8ppt +0.4ppt
製品輸入量(日量)       1,691   +134  +70
製品輸出量(日量)       6,657   +278  +328

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原油相場は4営業日続落です。トランプ新政権による中露に対する関税引き上げ観測が市場参加者を慎重にさせています。

1月22日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比39セント安の$75.44/bblで、引け後の時間外取引は$75/bbl台半ばです。

 

対中関税の引き上げは中国製品の輸出を減速させるだけでなく、素材や部品を中国に供給している日本や欧米の企業にも影響を与えます。

とはいえ、2月には世界の石油需給バランスが大きく供給不足になると見られるため、足元の原油相場が大きく崩れることは回避されています。

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は50~160万バレル減少の事前予想に対し前週比100万バレル増でした。6週振りの増加で、クッシング原油在庫も同50万バレルで前回に続く増加です。

 

ガソリン在庫は予想をやや超える前週比320万バレル増で9週連続の増加。中間留分も4週連続の増加となっています。

2025/1/22
NYMEX WTI Mar: $75.44/bbl ( -0.39 )
20日移動平均: $74.86 ( +0.06 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $81.25/ -2σ: $68.47
 幅: $12.78 ( -0.61 ) / 100日平均: $8.44
ボラティリティ
 26.50 ( -0.02 ) / 100日平均: 32.04

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米国石油協会 (API) が1月22日発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は50~160万バレル減少の事前予想に対し前週比100万バレル増でした。原油在庫は6週振りの増加です。

WTI 原油先物取引の現物受渡し地クッシングの原油在庫は前週比50万バレル増。前回に続く増加となりました。

ガソリン在庫は190~230万バレル増加の予想に対し前週比320万バレル増、中間留分在庫は30万バレル増加の予想に対し前週比190万バレル増となっています。

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原油相場は軟調が続きます。北米からの供給増加の観測に加えて紅海のタンカー航行への不安の後退で、市場には弱気ムードが優勢となっています。

1月21日の NYMEX WTI 原油先物は2月限が前週末比$1.99安の$75.89/bblで納会し、3月限引け後の時間外取引は$75/bbl台後半です。

 

対露制裁による輸送への影響は消えていませんが、昨年記録的な供給過剰となった中国の原油在庫は潤沢で、割高となる代替原油の調達は急がれないと思われます。

 

一方、2月には世界の石油需給バランスで大幅な供給不足が予測されてきただけに、新しい取引中心限月の3月限は$75/bbl割れに抵抗を示しています。

 

とはいえ、それを超えると需給バランスは余剰寄りの均衡が続くと見られるだけに、上昇の見込みも強くはありません。

祝日の影響で、今週の在庫統計は発表が遅れます。

2025/1/21
NYMEX WTI Feb: $75.89/bbl ( -1.99 )
20日移動平均: $74.79 ( +0.12 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $81.49/ -2σ: $68.10
 幅: $13.39 ( -0.32 ) / 100日平均: $8.40
ボラティリティ
 26.53 ( +1.73 ) / 100日平均: 32.13

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