エビリファイ  2ヶ月 

まずは本人の感想

「ジプとは全く違う、人生が変わった感じがする。ジプの時は生ける屍だった。」
ちょっとオーバー?

エビ開始2ヶ月

過沈静が取れ、五感が目覚めたそうで、色々変わりました。
頭がすっきりし、考える事が出来るようになり、
現在の生活を見直し、目的のある生活をしたい等と言っており
生活も多少変わりました。

又ついに治療開始2年半近くたって、やっと本が読めるようになりました!
(これまではアニメだけ、もともと読書好きだったので、これは本当に嬉しいです。)
ジプの頃は待つ事が苦手、ボーっとして素直で穏やか、でも子供っぽい感じでしたが、
エビに変わり、プライド復活したような感じで批判的なところ、自分の意見自己主張が出てきました。

一方、失った2年間を取り戻したいような焦り、ゆとりのなさも感じます。
又、今までは家族や仲の良い友人たちとしか付き合っていなかったが、
今後学校なりバイトなり一般の社会に出て行った時
普通の人と同じように振舞えるのか自信がないそうです。
以前に比べ、自分がどう見えるのか、又同年代の若者が気になるようです。

その辺がもう一歩社会に向けて踏み出す事にブレーキをかけているように感じます。
また人の感情や、かもし出している雰囲気に敏感になったように感じます。
もともと繊細なで感受性が強い方でしたが
五感の戻りと共に、そういうものも戻ってきたようで、
その辺はあまり強いと生き辛いと思います。

しばらく、今のままで様子を見ていこうと考えていますが、
何か社会不安障害的なものに対応した方が良いか、
むしろ抗鬱作用もありそうなので、エビを増量した方が良いか、
様子を見ながら考えて行きたいと思います。


20060709

エビリファイ 開始3週間過ぎました。

新薬です。
長~~~く待っていたエビリファイいよいよ開始しました。

まず感想としては、これはイケルのでは・・と思っています。

エビリファイの薬理に関しては、もう色々情報公開されているかと思います。
とにかく<ドーパミンスタビライザー>であるということ、ちょうど良い状態にドーパミンを
調整するという点が、従来のメジャーの働きと全く違うところかと理解しています。

変薬にあたり、息子は大変副作用が出やすい性質なので、心配していましたが
やはり、不眠、アカシジア、口渇が出てしまいました。
それに対しては、減薬で対応しています。

その中でも一番苦労したのが、不眠です。寝つきは悪くないのに長く眠れない・・・・。
今まで9時間~10時間寝ていた人が、一気に5時間半睡眠になってしまった訳です。
眠剤追加しても、あまり効果なく、眠剤に関しては、飲んでも飲まなくても変わりないようですね。

さて、本人の感想ですが、
今まで、(ジプ2.5の時)過沈静とは意識せずにいたが、エビに変わって、
いかにジプで抑え付けられていたか分かった。
頭がクリアになり、体を動かすのも億劫でなくなり、気のせいか意欲も出てきたような気がする。

私から見ても、気分は落ち着いていて、安定感があるように感じています。
(アカシジアの時を別にすれば)

主治医の話では、エビの場合、効かない場合増量しても効果は期待できない。
又、逆に少量だから効かない事もない・・ということでした。
 
後は、睡眠状態が落ち着いてくれるのか・・・。
2、3ヶ月経たないと真価は分かりませんが、今後も様子をみていきたいと思っています。

(これは06年7月に書いたものです。)


ちょっと元気ないかも

この病気と付き合うようになり、最初のショックの後、色々と勉強し始めました。

まずは本屋で入門編の本を買い、次におそるおそるネットで検索。
そこで少し知識を得、もう少しだけ専門的な本を買って読むなど・・。
又統合失調症に限らず、メンタル系の病気に悩んでいる人、その家族とも知り合い
少しずつ知識も増えていきました。

薬は?量は?入院って?デイケアって?本当にこの病気?
疑問は疑問を呼び、なかなかすっきりはしませんが、息子が落ち着くに従い
また、時間の経過と共に、少しずつ病気を受け入れ、
この新しい状況、境遇に慣れてもきたようです。

特に最初の頃は、色々後悔もあり、ああすればよかった、あの時別の対応をしておけばとか
病院の選び方、主治医の決め方など、やりなおせるならやりなおしたい事だらけでした。

けれどもう歯車は回ってしまい時間を遡ることはできません。
今はこれからの事を考え、どのように対応してかを考えるようにしなければなりませんね。

幸か不幸か、執着心は薄い方で、諦めが早いというか・・・・。
仕方ないと受け入れる気持ちで生活していますが、
ただガッツがないというか、踏ん張る気持ちも薄いので、
何か始めようとする気持ちには、まだなれません。(親子共々)
そうこうしている内にどんどん時間は過ぎて行きます。

情けないことですよね、なかなか次の段階に行けないようです。
もう少し時間が必要なのでしょうか?
それとも今またここで頑張らないと 後々後悔するのでしょうかね?
何か力が抜けてしまって

2006年04月23日

メンタル系の病気にも色々ありますが・・

息子がこの病息になってから、他にも色々なメンタル系の病気があることを知るようになりました。
以前は躁鬱病とうつ病と統合失調症くらいしか知りませんでしたが
漠然とうつ病という風に解釈していた症状も、強迫だったり社会不安障害だったり
様々な症状があることを知るようになりました。。

そして、又そのような様々なメンタル系の病気に悩む家族の話を聞くに従い、
症状も様々なら、悩みも又様々で、どの病気が重くてどの病気が軽いなどとも
一概に言えないということに気付きました。
(まあ、これは当たり前といえば、全く当たり目の事のはずですが・・・。)

一般的には、統合失調症は口にするのも憚られるような厳しい病気で、
いわゆる精神病というのはこの病気の事である、という風に受け取られているように思います。
それ以外の病気は 以前より作家の何某は躁鬱病だったとか、タレントの誰それはうつ病で・・とか
わずかながらも市民権があるような、ある程度普通の人にも起こりうる病気として
認識されいているような気がします。鬱なんかはTVCMもやってますしね。

息子は最初神経症では?ということで近くのメンタルクリニックに通院していましたが
治療開始後、しばらくして統失の症状が出てきてしまった時、
そのクリニックの医師の対応はそれは酷いものでした。
あからさまに、とんでもない事になってしまった、早く診察を打ち切りたいという感じで、
食い下がってもっと説明を聞きたいという私たちに対し、
一応薬は出すから(旧薬)さあ早く帰ってくれ、という対応でした。
その後の会計の際の受付の看護士の気の毒そうな表情が忘れられません。

メンタルクリニックにおいてさえ、統失には差別があるようで、
そんな病気になってしまったのかと愕然とする思いでした。

又その後大学病院へ転院、病気の症状も落ち着いてきて、又近くのクリニックのような
ところに通院したいと 転院先を探した時も、あるクリニックで
(そこの医師は良心的な良さそうな人で話は聞いてくれましたが)
クリニックでは統失は診られない、クリニックはもっと軽い?病気の人に対応しているので
中型か大型の精神病院を探してくださいと言われたこともあります。

けれど治療開始して2年以上たち、私が知りえたことで感じるのは
統失でも適量の服薬で、かなり普通に働いたり、学校に行ったり出来る人達もいるということです。
むしろ強迫や解離性障害、気分障害、PTSDなどに悩む人たちより、薬さえ合えば、
ある意味スムースなところもあるようにも感じます。
(もちろんケースバイケースです、気分を害したらごめんなさい)
これはあくまで私が持った印象ですが、統失の症状は(こころの症状より)脳の症状が多くを占め、
化学的な対応で楽になりやすいのでは?という感じがします。

聞いた話ですが・・・20年くらい服薬しながらフルタイムで働き、普通の家庭生活を送っている人も
いるそうです。
又、社会人として勤務した経験のある人は、経過が順調なら復職も無理なくできるようでもあります。

服薬が必要ないようなメンタル系のトラブル(カウンセリングが必要な方たち)の方が 
もしかしたら社会に出て行くのにハードルが高い場合が多いようにも感じます。

まとまりがありませんが、統失以外のメンタル系の病気も本当に厳しいものがあると
最近改めて感じているという事なんですね~。

特に年度が変わるこの季節、学校や会社に行けずに苦しんでいる人達、
又そのご家族のご苦労を思う時、
どの病気だから楽だ、どの病気だから見込みがない等ということはなく
皆個々に様々な辛さがあるんだなあと、つくづく感じさせられます。

メンタル系の病気と縁がなく、普通に学校に行ったり、就職したり、自立して
結婚したりしている人達のことを見聞きすると
今の私には何か奇跡のようにすら感じられます。

2006年04月04日

昨日は入社式の日でしたね。

昨日は入社式。夕方のニュースでも色々紹介されていました。
フレッシュマンの少し緊張したような顔が写ります。

もう今年の新入社員たちは息子よりも年下です。
夫の会社にも新入社員の若者たちが入ってきたようで、ここのところ
歓迎会やら何やらで帰宅も遅いです。
今日は近くの公園に、私の近所友達たちと気のおけないお花見に出かけました。
海外に留学していて卒業がずれていた友人の息子さんも昨日から社会人です。
みんな、みんな新年度で一斉に新生活に飛び込んでいくように感じられます。

自分が新入社員だったころを思い出せば、不安で一杯で学生時代への未練たらたらで
決してそんな明るい希望に満ちたものではなかったのですが、
テレビなどで息子と同じような若い人達が不安と期待に緊張しながら
真新しいスーツ姿で写っているのを見ると、頭では分かっているのですが
やはり胸が痛いです・・・。
(我ながら往生際が悪いです。)

この季節、家の場合は入社式ですが、中学高校などのお子さんをお持ちの家族の方は
同じように入学式や始業式の映像に胸を痛めるんでしょうね。

2006年03月14日


親の介護で思うこと

アルツハイマーを患う義母がいます。
現在要介護度5で、寝返りもうてないような状態です。
頭の方は2年ほど前から言葉を失い、ごくたまに薄目を開けることと
指先を動かすことで眠っていないことが分かるといった状態です。

現在95歳で16,7年前からアルツハイマーを発症し、
一時期老健を行ったり来たりし、その後今の介護中心の病院に入院しました。
現在の病院には13年入院しており、最古参の一人です。

入院の負担に関しては、以前は成年後見人の長女が
義母本人の貯金を使い管理していましたが、
長女も73歳となり義母本人の貯金も底をつき、3年ほど前に手を引き、
残りの子供達3人が不足分を負担しています。
一応末子である夫が管理の責任者ということになっています。

昨秋の介護医療の改正にともない、病院への支払いが気がつかないうちに
増額されていました。これには困りました
病院に問い合わせたところ今後更に値上げを予定していると言う事です。
今回の自立支援法といい、介護保険法の改正といい
個人の負担を増やし国は手を引くような方向に見えます。
私たちが老人になる頃には一体どうなるのでしょうか?

また不足分を負担している兄弟姉妹の間にも色々温度差があります。
年金暮らしの兄とダブルインカムでゆとりのある姉では
どうしても負担できると思う額も違います。
また孫に囲まれおこずかいのひとつも出してやりたい兄や
統合失調症の息子の親なき後の生活のため少しでも貯金してやりたい我が家と
義母にとにかく最高の環境を与えたい姉とではどうしても気持ちに違いが出てきてしまいます。

最近身の回りで突然若くして亡くなったり、病気に倒れる話をよく聞きます。
我が家にしても思いがけない息子の発症・・・。
人生は一瞬先 一体何が起きるか本当に分かりません。
義母のことも今後いつまで今と同じように負担できるのか・・。
肩の荷は重くなる一方です。

2006年03月01日

やっぱり障害がある?

最近は状態も良くなって、普通に話していれば特に病気の影を
感じなくなってきました。
会話の時のテンポや内容などから見ると
普通に簡単なアルバイトくらい出来そうに見えます。

けれど息子は自分には障害があると思うと言います。

・自分の興味関心のあることに対しては集中力を持ってやれるが
 そうでないことには意欲もわかず、関心も持てない。
・少しでも複雑だったり込み入っている事をするのは
 最初から無理という感じがする。
・疲れやすく事務能力も落ちた。(字も下手になった)
・体がだるく、睡眠が多めに必要。
・飽きやすく継続して何かすることが出来ない。
・対人能力が低い。

確かにそう言われるとその通りなんですけどね・・。
病気になってしばらくすると,その後の人生
健常者のように生きるか,障害者としてやっていくか
迷ったりしながら選択していくようです。

どちらにしても色々難しいですね。