私たちは自分の中で自分とはこういう人間なんだというイメージを作り上げる。
そして、その自分に価値を置いて、自分は価値のある人間という所に立って安心しています。
だから、そのイメージを崩されそうになると、猛烈に反発する。そして、そのイメージを守る為に平気で他人を否定する。
でも、そんなにまでして守ろうとしている自分のイメージも死んでゆく時には崩れてゆく。
その時、私たちはその後に待つ不安に耐えられるであろうか。
生きている時に、一度も崩すことができなかったものが、死ぬ時には呆気なく消えてゆく。
その先は私たちにとって未知の世界。生きている時に一度も体験したことのない世界でもある。
人は本当は崩れてしまうものを崩れることはないと思って、死ぬまで必死にすがって、そこに自分を立てている。
その自分が消えてしまう。
それはどんな人にとって恐ろしいことなんだなと思いました。