人生終わりに近づいて来ると、このまま死んでいいのだろうかと不安になります。
考えてみたら私たちは人生に於いて何も成し遂げていない。ただ毎日同じことの繰り返しで過ぎてゆき、気がついたら歳を取っていた。
だから、終わりが見えると、このままでは終われないという思いから、何かを求める人もいます。
でも、そういう人が求めるものは、結局、死んで置いてゆくものばかり。例えば、お金を求めることに必死になる人がいます。
結局、人生の終わりが見えても、本当に死んでゆくとは思えないのです。
人は死ぬ。この厳粛な真実を受け止めた時に、残りの時間をお金だけを求めることが空しくなります。
そして、死を考えるほど、自分はどんな人生を生きてきたかということが思い出されるようになります。
この過去の思い出こそ、残された時間に何をしたらいいかの鍵となるもの。
ここで思い出されたことを真摯に見つめ、残された人生で癒してゆくことが本当の意味で人生を意味あるものにします。
でも、多くの人はここに余裕を作ることから逃げてしまう。それは過去を思い出すからであり、自分の人生に対して後悔してしまうからです。
本当に悔いのない人生を生きようと思ったならば、過去の過ちから逃げないこと。そして、残された時間で癒してゆくことが大切なことなのですね。