私たちはいつも自分を正しい所に置こうとします。そして、正しい所に立って、悪いことをした人を責めています。
でも、現実には、私たちは正しいことだけやっている訳ではありません。これは良くないことだと思いながら、やってしまうことはあります。
でも、そんな時、多くの人は、ちょっと位良いだろうと、自分の中で悪を善に変えてしまうのです。
これが良くない。
それは悪いことをしてしまうから良くないのではありません。自分の中で悪いことを良いことに変えてしまうことが良くないのです。
そんなことをしたら、どんな恐ろしい悪も、自分の中で良いことに変えてやってしまう。
そして、自分は正しい所に立って、悪いことなんて何もしてないと思って、他人の悪を責めてしまうのです。
人間だから、悪いことだと分かっていても、やってしまうことはあるもの。でも、それを正当化して良いことにしてしまうと、自分には何も悪いことはしてないのだという所に立って、他人を悪者にして責めることができてしまう。
自分は悪いことをしてしまう人間なんだという自覚があれば、とても、他人の悪を頭ごなしに否定できない。
人は悪を善に変えるから、自分のやることは全部正しいことなんだと思って、他人をどこどこまでも悪者にして蹴落とすことができてしまうのですね。