人間死んでゆく時にはすべてを失う。その真実が知らされてゆくと、失うことに対する後悔が無くなってゆきます。
失って後悔するのは、一度自分のものになったものは永遠に自分のものになると思っているからであり、失うことなんてないと思っているからです。
だから、手に入れたものに執着するのであり、失うと、その事実を認められないのです。
でも、考えてみたら、無常によって失ったとしても、自分の生活はあまり変わらないのですね。
自分の生活に本当に必要なものは、真面目に生きていたら必ず入ってくる。
だから、この日本で生きている限り、真面目に生きていたら、生活を維持できる。
そして、本当に必要なものは、失っても、また自分にやってくる。
だから、本当は生きることに心配はないと言ってもいい。
どんなに無常がやってきても、生活の核の部分は変わらないのだなと思いました。