長く生きていれば、あの人のあの言葉を忘れられないということがあると思います。
多くの場合、それを言った人はそんなことがあったことすら忘れているものであり、言われた人は忘れられないものです。
そして、いつかこのように言われたことで、私が如何に傷ついたか話をして分かってもらいたいと思うものです。
でも、そういう相手に限って、話をすると逆ギレをして、責めてくるものです。
だから、傷ついた人は言いたくても言えないと思いながら、その相手との関係が切れてゆくのです。
みんな一緒に暮らしている人とは仲良くしたいものです。みんな自分に近づいてきて欲しいと思うものです。
でも、同時に知らず知らずのうちに自分の言動がまわりの人を傷つけているのも事実です。
だから、そんな時はまわりの人が自分に対して思っていることを言えるように広い心を持つことが大切だと思います。
せっかく自分に対して言っても、自分を正当化するばかりで聞こうとしなければ、相手はこの人には何を言っても無駄なんだと思って、自分との関係が切れてしまいます。
そうやって切れてしまったら、知らず知らずのうちに孤独になってしまいます。
歳を取って、一人になるのは、相手の気持ちを聞いてあげることができなかったからだと思います。
人間はいつも自分は正しい所に立ちます。
でも、正しい所に立つと、まわりの人の気持ちを否定してしまいます。
人はどんなにまわりの人を傷つけることをしてしまっても、その相手の気持ちを受け止め、謝ったら、関係は切れることはありません。
関係が切れてしまうのは、みんな私に対して何も言えないからです。
耳に痛いことでも、言ってくれたら有難いと思うことです。
その人はまだ自分に対して言ったら分かってもらえると思っているからです。
何を言っても無駄と思われることほど、悲しいことはありませんね。