死を目の前にしたら、今間違いないと信じている世界も夢幻となります。そして、人生をかけて頑張ってきたことが無意味になります。
これを仏教で空と言います。
これは死ぬ時に知らされる真実ですが、死ななくても、必ず死が待っていると知らされるだけで、この真実が知らされます。
この真実を知らされることは、私たちにとって悲劇ですが、その真実を知らされることは、人生の中で求めているものが変わることでもあります。
人生で大事なことは、形として何を得たかではなく、どんな思いで生きてゆくかです。
形として、どんなお金や地位や名誉、財産を得ても、消えてゆくもの。
でも、心で思ったことは、自分の心の世界になり、残り続けてゆきます。そして、この心の世界は死後も続いてゆくのです。
人生は心でどれだけ善を思い続けたかで決まる。形は得られなくても善をすることが自分を幸せにしてゆくのですね。