私たちは今日が終われば、明日がやってきて、当たり前の毎日がいつまでも続いてゆくと思っています。
でも、そんな当たり前の毎日も必ず死がやってくる。
でも、人生の最後には死があることを考えることなく、私たちは生きています。
じゃあ、死んだらどうなるのか?
それは今自分だと思っているものが全部無くなり、死んだら自分はどうなってしまうか分からないまま、真っ暗な後生へと飛び込んでゆきます。
これを生死の一大事と言います。
私たちは現実世界に執着して、そこにあるもので自分を定義しています。そして、それが自分だと思っているので、毎日何も考えずに生きておれます。
でも、その自分が臨終に無くなる。そうなったら心は不安で覆われ、苦しみの底に落ちてしまいます。
しかし、そんなことが起きるとは知らずに、自分があることに安心して生きている。
しかも、本当は死ぬと自分を失うことも知っている。知っているから、死を考えようとしないのです。
死を考えないでいる間は安心して何も考えずに生きておれる。でも、それは死によって安心は崩れ、不安に心は満たされる。
考えないでいいはずはありません。
誰でも必ずやってくる死を考えて、生きていかなければならないのです。