子どもは小さい時には、これして、あれしてとうるさいぐらいにお願いしてきますが、大きくなると、不思議なくらい何もお願いしてきません。
それは多くの場合、親が子どもの期待に応えずに、自分でやりなさいと断ってきたからだと思います。
断られた子どもは、自分のことは自分でやるようになりますが、同時に親に対して期待することもなくなります。
そして、恐ろしいことに、一度期待しなくなると、また親に対して期待することはありません。
だから、私は子どもが親を期待してくれることは有難いなと思うのです。
期待というのは、ずっと応え続けてこそ、子どもが大人になっても期待してくれる。
確かに子どもが自立することは大切なことですが、それは子どもの期待に応えていても勝手にしてゆくものです。
期待されなくなることほど寂しいことはありません。
せっかく子どもを育てたのに、親子の間で絆と呼べるものもなく、自然と子どもが離れてしまう。
期待されなくなった親が辿る寂しい未来です。
子どもの期待には真摯に応えてゆくことが大切ですね。