苦しみは、どちらが上か、どちらが下かにとらわれる心から起きる。
上になれば思いを通せる、下になったら我慢しなければならないと思うから、歳を取って自分が上だと思っているのに、下に見られると苦しまなければならない。
下になって苦しむのは、自分が上に立った時に下を見下して馬鹿にしているから。
上になったら、何者も邪魔されず、思い通りに振る舞えると思っているから、下の者に気を遣わなくなる。
そして、下を馬鹿にした分だけ、下に降りることができず、上に居座ろうとする。
でも、上に立って、思い通りに振る舞うほど、まわりから人が離れてゆく、孤独となって苦しまなければならない。
なんでみんな自分に集まってこないのかと文句を言っても、腹を立てて責めても、人は近づいてこない。
自分のまわりでは、みんな楽しそうにしているのを見ては苦しむ。
人に近づいてきて欲しいと思ったならば、自ら下になることが大切。
自分が下になって、みんなを上にしてあげることで、自然と人は近づいてくる。
幸せは下にある。
それは下を馬鹿にする人には逆立ちしてもできないことなのですね。