世の中では、間違いを犯したもの、悪人を厳しく批判する。まるで批判することによって相手は間違いを正し、悪が無くなるかのように思っている。
思っているから、批判することが正しいことだと信じて疑わない。しかし、仏教から言ったならば、相手を批判することは、自分を批判することと同じ。相手を批判すると同時に、自分の心も不安になります。
そして、不安だから、相手を批判し、正しい所に立って安心しようとします。だから、一度批判をすると、不安から逃れたくて、悪い者を探すようになる。悪い者を見つけては批判し、正しい所に立って安心するを繰り返す。
そうやって、心はいつも不安な世界の中を生きなければならなくなります。心を不安にさせるのは他人じゃない。自分の心。それが分かれば、不安になりたくないから、どんな相手も批判してはならないと分かります。
どんな悪人でも批判してはならない。それは自分へと跳ね返るから。これを心に刻みつけてゆきたいですね。