虫を殺すことが殺生かという質問を受けました。
仏教では、実際に虫を殺すかどうかは問題にされず、どんな心で殺すかが問題にされます。それは心こそ、私の心を苦しませるものであり、幸せにするものだからです。
この心からどんな思いを起こすか、それが私の心の世界を生み出します。例えば、殺してやると思って虫を殺したならば、その心は私の心を不安にさせ、悪いことをしたら、否定されるのではないかという心の世界を生み出します。
そして、それはどんな幸せな環境に行ったとしても、私の心を不安に染めてゆくのです。だから、私たちが幸せになりたいと思ったならば、私の心に目を向け、この心からどんな思いを起こしているか、見ていかなければなりません。
そして、心から幸せな思いを起こし続けてゆくことが幸せになる為に大切な事であり、心を変える教えが仏教なのです。