多くの人は価値のあるものを手に入れて価値のある人間になったら幸せだと思っています。しかし、どんなに価値を手に入れても、その価値は無常のものたから、死んでゆく時には置いてゆかなければならない。
しかし、価値を失っても価値のある所に立っていようとする私たちは価値を失った現実の自分を惨めだと否定することで、価値のある所に立とうとします。
だから、人生をかけて価値のあるものを手に入れて価値のある所に立った人ほど、その価値を失ったら苦しまなければなりません。
多くの人は価値のあるものを手に入れることを幸せだと思っていますが、真実から言ったならば、その幸せは苦しみへと変わるもの。つまり、幸せの皮を被った苦しみなのです。
だから、人生とは幸せになりたいと求める人ほど苦しむ世界。これが分からないと私たちは苦しむ為に生きていることになってしまいます。
この幸せは苦しみを生み出すという真理を知ることが私たちが苦しみを離れた幸せになる為に必要なことなんだと思いました。