私たちは自分のことをどう思っているか。それがそのまま他人に対する態度となって現れている。だから、他人に対して無視している人は、それは他人が自分のことを無視しているから無視するのではなくて、その人自身、自分のことを無視しているから。
でも、その人に聞いてみると、自分のことを無視するようなことはしていないと言う。でも、この人が無視していないというのは、自分の我であって、自分の心ではない。つまり、この人は自分の我を大事にする余り、自分の心を無視しているのです。
自分の心を無視しているから、感情が無視されているように感じるようになり、この感情を見たくないから、思い通りになって欲しいと、自分にも他人も我を押し付ける。そして、思い通りにならない相手には、無視されたと感じ、無視してしまう。
仏教から言ったならば、他人は関係ない。自分が思い通りにならない相手に対してする行為は、自分の感情に対してやる行為でもある。
だから、他人に対して自分がどんなことをしているか気づいたならば、それは相手が悪いのだと相手のせいにするのではなく、自分がかわいそうだと自分に対して優しくするご縁にしなければならない。
すべては自分が自分の心に対してどう接するかで決まる。他人に罰を与えるよりも、自分に優しくなること。それが幸せな心になる為に大切なことなのですね。