十方無量の諸仏の 証誠護念のみことにて 自力の大菩提心の かなはぬほどはしりぬべし
大宇宙の諸仏方が念仏を勧めて下さっているお言葉から、この二河白道を進むには、自力の菩提心では進めないと知らされた。
私たちは菩提心を起こそうとしても、理性だけでしなければなりないと起こすだけで、心から起きることはない。これが自力の菩提心。だから、自力の菩提心しか起きないので、二河白道を進もうとしても、相手から見下されたり、馬鹿にされたりすると腹を立てて、菩提心が崩れてしまう。だから、二河白道を進んでゆくためには、如何に自力を捨ててゆくか。それが大事である。だから、諸仏方は念仏をしなさいと勧められた。念仏とは、できない自分が見えた時に、自分はダメなんだと責めてしまう。その時、仏様はこんな私でも見捨てないのだと、自分で自分のことを見捨てないかが大事。私たちは調子のいい時は頑張るが、調子が悪くなると、もういいと簡単に自分を見捨ててしまう。誰よりも自分に対して簡単に諦めてしまうものが自分。その自分を如何に見捨てないか。それは仏様が見捨てないから、自分も見捨てず、付き合うことができる。自分を見捨てず付き合うからこそ、二河白道で思い通りにならないことがあっても、現実と向き合い、一歩一歩進んでゆくことができるのです。
結局、浄土にゆくには、二河白道を進まなければならない。でも、自力の菩提心では進めないので、念仏をして自力を捨てて、進んでゆくしかないのですり