浄土の大菩提心は 願作仏心をすすめしむ すなはち願作仏心を 度衆生心となづけたり
阿弥陀仏に救われる人は、この世に浄土を作り、菩提心を起こすような人を育ててゆく責任があるから、阿弥陀仏から仏の心を頂き、大菩提心が起きる。自分の中に仏の心があるからこそ、仏になりたいと思って修行に励むようになる。この仏になりたいという心とは、人々を幸せにしてあげたいという度衆生の心である。
阿弥陀仏に救われるのは、自分が幸せにねる為ではなく、人々を幸せにしてあげられるような人間になるため。だから、阿弥陀仏に救われた人は無限の努力を続けてゆくようになる。それはニコニコ笑いながら、進んでゆく道ではない。己の限界にぶつかりながら、涙を流し、それでも自分がやらなければ誰がやると困難を乗り越えて進んでゆく道。そうやって努力をしてゆきなから、この世に幸せな世界を作り上げてゆく。阿弥陀仏から頂く大菩提心も素晴らしいが、頂いた人の何とかしなければと努力してゆく道もまた素晴らしいのである。