その時の彼氏と

キスして迎える

バースデー

カウントダウン。




日付が変わった

その瞬間に女友達からの

『ハッピーバースデ―!』

メールが次から次へと

携帯を鳴らした、あれは

何年前までだっただろう。





手の中で動かぬ

小さな液晶画面に

0が4つ並ぶところ

見たくなくて、

ちょっとのぼせた。





それなのに、

濡れちゃった前髪だけ

タオルでおさえながら

服を着る間も惜しんで

ベッドの上の携帯に手をのばす。





新着メール1件。





息をとめ

目を閉じ

祈るような

キモチで

メールを開くと、





学生時代からずっと

0時ちょうどに

メールをくれていた

女ともだちからだった。





29 Tonight Stories~


第一話→19:32

第二話→21:11

第三話→23:05

第四話→00:00