一月末から兵庫県を対象としたローカル局 サンテレビで、藤田まことさん主演の時代劇ドラマ『剣客商売』の再放送が始まりました。
このシリーズは何度となく再放送されていて、父が大変好きだった番組です。
基本、『暴れん坊将軍』だの『水戸黄門』だの私は全く興味ないのですが、不思議とこのシリーズは父が観ているのを傍目で観て、好きだったのですよね。
もとが池波正太郎(実は私の師の兄弟弟子でもある)の小説なので、原作がしっかりしてる為、安っぽいテレビドラマが多い日本の時代劇シリーズより、ずっと見応えがあります。
息子の秋山大治郎役がシリーズの前半と後半とで異なり、前半は渡部篤郎さんが後半は山口馬木也さんが演じているのですが、私は前半の作品のほうがずっと好きですね。
山口さんが悪いというより、監督さんかな。
原作者が食通だったので、劇中シーンに食べ物関連の蘊蓄が散りばめられているのも見どころの一つです。
田沼意次を演じた平幹次郎さん、蘭方医を演じた奥村公延さん等、味のある脇役達も今では多くが鬼籍に入られました。
サンテレビはしょっちゅう『剣客商売』の再放送をやっていて、父の晩年がちょうどシリーズ後半だった気がするので、まだ二年ほどしか間が空いてないように思います。
ひどい時は、最終話の翌週から第一話の放送が始まった時もありました。
どんだけ使いまわすねんと思いますが、飽きもせずに視聴を続ける父のような人種が少なくないということなのでしょうね。
或いは、ローカル局なんてどこも似たようなことをやっているのかもしれません。
兵庫の放送ですが、大阪は間に湾があるだけで、直線距離は神戸とそれほど離れていないので視聴出来るものの、これは遮蔽物がないことも関係しているらしく、京都放送は全然ダメですね。
サンテレビといえば、その昔日曜の晩に「日曜アクション劇場」という洋画の番組枠があったのですが(必ずしもアクション映画だけではなく、むしろアクション映画はそんなに多くなかった印象)、これが奇妙なC級映画ばかり扱ってて、殆どがDVDはおろかVHSにもなっていない作品揃いで、もう一度観たいなと思うものが少なくありません。
運よくVHS録画していて、のちにデジタル化して今でも観られるお気に入りだと『ジュールヴェルヌの地底探検』(1979)、『シーラ号の謎』(1973)、『ポンペイ殺人事件』(1971)『恐怖のエレベーター』(1974)、『恐怖のロープウェイ脱出』(1974)、『空中大脱走』(1971)辺りがあります。
録画してなくて後悔しきりなのは、ジョージ・ペパードの『名探偵バナチェック』シリーズで、保険会社に雇われた調査員である主人公が、盗難や誘拐にあった美術品などを探し出すという作品でした。
ボートを漕ぐオープニングを今懐かしく思い出しています。
サンテレビの番組は『剣客商売』以外、父と一緒に観たものはあまり無いのですが、NHKでやってたデヴィッド・スーシェ版のエルキュール・ポワロとか、ジェレミー・ブレット版のホームズなんかはよく観ましたね。
ホームズはどうもあまり好きではなかったのですが、ポワロはDVDもコンプリートしています。