腕立て伏せの確変 | サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ

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 先日、たまたまYOUTUBEでお勧めに流れてきた筋トレ関係の動画で、某オカルト系ボディ・ビルダー先生が、筋肉芸人の人の身体を評価するという動画が流れてきました。

 この芸人さん、腕立て伏せしかしないという人なんですね。

 以前から私が言っていた、世の中には腕立てだけで全身が鍛えられる人が居るというタイプの典型です。

 この方の体型に関して、海外の大会でも入賞しているこのビルダー先生は、すごいと非常に認めていました。

 その後「背中見せて」と言って後ろも見た後、そこは「大したことない」と言っていましたが。

 いや、大したことないって言っても、トップビルダーから観ればの話ですよ。普通の人間の肉体からすればまぁ大抵の人が障害の内に観ることがないような物凄い筋肉をしています。

 ビルダーってのは、ウェイトを一日中振り回して、ステロイド打ちまくって生活の全てをそこに捧げて暮らしている人達ですから、そういった人の基準で言えば凡庸な身体でしょうが、しかし、ビルダーじゃないのにビルダー基準でそこまで行くってのは逆に物凄いことですよ。

 そんなこの芸人さん、腕立て伏せの回数は一日1000回だと言います。

 これには驚きました。私が知っている人間の中で最も多い。

 私が直に良く知っているのは、一日500回で、彼より凄い肉体の人はまず見たことがありません。

 よく、ボディビルダーや筋肉系の格闘家に驚かれて、どんなサプリを摂ってるのかとかベンチプレスは何キロ挙げるのかとか訊かれて困惑していました。

 彼は普通にイワシでご飯を食べて、腕立て伏せをしているだけの人です。

 こういう人が、昭和育ちにはまま居ました。

 決まって言うのが「腕立て伏せしかしていない」と言うことです。

 昭和の空手家の中には、腕立て伏せを推奨する人が多かった。

 とにかく色々な種類があるのでそれだけで充分全身が鍛えられる奥が深い物だと言ったのは大山倍達総裁です。

 また、その弟子の黒崎師範は常々、腕立て伏せ100回が最低限の戦える身体の基準だと言っていました。

 昔の大山空手では、その基準をこなせないと黒帯の所得はできませんでした。

 もちろん、腕立て伏せだけで成長する人たちは体質的に成長しやすい人達ではあるとは思うのですが、それだけではないのではないか、という気が最近しています。

 というのも、私自身も今年に入ってからメニューの組み方を工夫して、超回復ではなくて生化学による成長を意識した結果、一日の総回数が200回にまで至っているのですが、これがやっぱり、身体が変わってきているのです。

 既存のスポーツ的な常識では、1セットの数を増やして、セット数は3セットほどで終わらせるという物がメインストリームであったように思います。

 その上で、1セットで30回できるのか、50回できるのか、というところに焦点がいっていました。

 もし、50回を2セットやれば100回。

 4セットやれば200回です。

 しかし、私はこれをやりません。

 10回の完全なストロークを20セットです。

 それも、セットごとに違う種目の腕立て伏せにしたりします。

 もし1セットで50回やったとしたら、必ず1回目と50回目ではフォームが変わります。

 反動を使い、筋肉ではなくて関節に負担をかけるようになる。

 それで本当に効果的に鍛えられていると言えるでしょうか。

 ですので、完全な物を10。

 それを最後まで。

 そうやって行った200回は、確実に精度の高い200回と言えます。

 しかし、それでは身体への負担が少ないのではないか、と思うのが普通でしょう。

 ですが、初めに書いたようにこれは筋細胞を殺して超回復を行うと言う理論でしているものではありません。

 生化学の理論で、ホルモン分泌の恒常性を上げるための物になります。

 物凄く簡単に言うと、身体に対して「これが日常だよ」という信号を送り続けることでそれに適応をさせるようにしむける訳です。

 短い時間に激しい苦痛を与えても身体はそれに適応をしますが、平均的に負荷を掛けながら長い時間を過ごさせると、身体はそれが当たり前なのだと反応して、平常時の能力が高まります。

 つまり、一時的な運動時の能力ではなくて、平均値の能力が高まる訳です。

 これで、100回目からは私の身体も変わってきましたし、200回の頃には映画に出てくる少林僧のようになっていました。

 つまり、正統な功夫の練功の身体になってきています。

 試合の時の決まった時間にスペックを発揮するのではなく、日常生活の中で活用するための身体には、こうしたダラダラ訓練が実は効果を発揮するように思っています。

 その上で、500回する友人の身体はもう驚きの物でしたし、1000回の芸人さんはマンガ中の誇張された登場人物のようでした。

 これはやはり、日常的な負荷を上げることで身体の成長率に確変が起きているのだと思われます。

 私も少しづつ回数を上げて行って、いずれは500回くらいにまで到達したいなと思っています。

 また、新しい目標が出来て日常が楽しい限りです。