このところ、これまで一番やってきた蔡李佛よりも、白鶴拳の練習が増えています。
というのも、老師から五行掌を教わったからで、私はこれが非常に気に入ってしまったのです。
隙あれば一行十回づつ反復をするのですが、いや、これが、以外に一気にできないのです。
例えばパンチや正拳突きなら、たった50発が打てないなんてことはありえません。
私も昔は直突きを一日1000本くらいやっていたことがあります。
それでもせいぜい20分から40分。
たったそれだけの練習です。
それだけで言えばスタッパーズの方が明らかにしんどい。
しかし。
白鶴拳の五行拳はしんどい……。
もう、脚が辛くて一休みを挟まないとまともに打つことができなくなります。
心肺系ではなくて筋肉が辛い。
でも、それくらいしんどいことをやってるせいか、下丹田の感覚が良くなって来ました。
いままでより上手く使えるようになってきている気がします。
とはいえもちろん、使い方には幾通りものバージョンがあるので、どれが正解なのかはまだ決められないでいるのですが。
この練功をやったあと、客家拳の基本拳や套路をするとまたしんどい。
こちらは足と腹筋が非常に堪えます。
この拳法、龍の名前が付いているのですが、どうにも龍らしい幽幻でくねくねと空を泳ぐようなところがありません。
どちらかというと恐竜、もっというとゴジラやガメラのような怪獣の雰囲気があります。パワー型にも程がある。
熊腰と言われるクラウチングのような姿勢に構えて、正面から相手の中門にぶち込んでいって強大な勁で相手の身体をまっすぐ打ち貫く。
私はたまたま、筋肉を増やして体重は90キロまでにもなり、易筋行で勁の塊という体格です。ですのでこの武術には向いているのだろうと思われます。
比較的打たれ強いし接近戦も非常に好きです。
でも、客家の人たちがそういう体格だったという気はしません。
なんでこんな風に編纂されたのでしょう。騎馬民族に敗北して南下してきた人たちだから、大柄でブフに優れた相手に対してクラウチングで受け止めて撃ち抜くという戦い方を研究してきたのでしょうか。
ちょっと初期UFC的な感じさえします。
極端に身体の無い人だったら、この戦い方はちょっときついかもしれません。
そうなると、白鶴拳のようなしなるタイプの拳法の方が向いているかもしれません。
また、小柄で痩せていても身体能力の高いタイプだったら、おそらくは太拳(泰拳、古式ムエタイ)などは手っ取り早く使いやすいだろうなあと思います。
また両方行けるくちなら五祖拳も良いのでしょう。
逆に何でもきついタイプなら、武器をもっぱらにアルニスでも良いのでしょう。
気がつけば、本当にいろいろなタイプの南方武術をしてきています。
いずれはそれぞれの適正に併せて、もちまえに最もマッチした武術を手渡せるような師父へのなってゆきたい次第です。