このお正月休み、鳳眼拳による点穴を実験していました。
この拳で勁を用いることで、まずは相手の気の流れを補充して回復させることが可能だと言うのが取っ掛かりでした。
東洋医学で言う処の補ですね。
それから、逆に気の流れを断つ断脈が出来ることも分かりました。こちらは瀉です。
武術としては後者が用法なのですけれども、点穴ということに関して言えば前者も重要です。
これはどういう機序なのだろうと言うことを考えていたのですが、私自身が初めにこれに気付いたきっかけの膝の痛みからフィードバックすると、もしかしてヒスタミンなどの発痛物質に対する鎮痛物質を誘発しやすいという効果なのではないかと思いました。
これはいわゆる手当や冷却などでも同じ効果がある、極めてプリミティヴな治療法です。
ですので、私が適当にぶん殴ったときに出る効果としてはもっとも可能性が高い。
しかし、後にこの点穴の使い方として経筋療法を用いたことで別の実験結果が出てきました。
これは、身体を走る十二の経脈の流れを利用して、その経脈上の痛みに対して遠隔で効果を発すると言う非常に東洋医学っぽいものです。
膝が痛くて膝を打つというのなら局所治療で単なる鎮痛効果だと言えるのですが、この方法だとちょっとニュアンスが変わる気がします。
これがですね、効果があったのですよ。
冬場で冷えて肩が凝ったり、キャリステニクスで筋肉が硬直している時などがあるので、その時に凝っている場所の経脈から逆算して手や足のツボを突いてみました。
そうするとですね、これが驚くほど利くのです。
なんだこれ、すげぇ、と思いながら色々試したところ、大概効果がある。
数日試したのですが毎回きちんと効果があります。
さらには、肩が凝るのでやった結果、その上にある頭まで気が良く通るようになり、気功で調子が良い時の感覚が得られるようになってきました。
頭がすっきりして風の通りが良くなったように感じ、世界がとても明るく見えます。
この感覚に関しては、整体で施術を受けたあとに感じたことのある方も多いのではないでしょうか。
それが、少なくとも私自身ではギュッギュと穴所に数回点穴をすれば起こります。
順序としては、まず中丹田が良く通るようになり、さらに頭部の上丹田が通るようになる感じ。
それで目です。
この期間に、夜間に外出したことがあったのですが、玄関を出てすぐに驚きました。
まるで、世界が昔のガイ・リッチーの映画のように見えたからです。
あるいワイルド・スピード・シリーズのように。
もう、あらゆるものが光を反射してギラギラしています。
めちゃくちゃ目が良く見える。
私はすぐに実験をして分析をしたくなる性質なので、この時もそうしたのですが、それで分かったのはこれは視力が回復しているということではないようでした。
文字などが読めるようにはなっていないからです。
ということは、視界の明度が上がっている。光への感受性が上がっているから目が良く見えるように感じているのでしょう。
カスミ目などには良い対策になりそうです。
この時には、目に気を送る肝の経脈や、全身の気を司る腎の経脈にも点穴をしていたからかもしれません。
現在は真冬なので、ちょいちょい背中や肩が凝ります。
なのでそのたびにこれを試すのですが、毎回気が通る。
これは私が平素から気功をしているためもあるのでしょうが、大周天をした後の、天と繋がる感じがよくあります。
修行の取っ掛かりとして非常に有用だと感じました。
年始早々また面白い物にたどり着きました。
これだから人生は、そして世界は面白い。学問の道は面白い。