大衆社会とサブカルチャー 3 | サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ

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 60年代に自由主義社会において「青春時代」という概念が一般化し、70年代にガンダムが放映され、80年代にポスト・モダンが浸透してきて、90年代には完全に価値観が変わり始めたということを前回までで書きました。

 では、その後さらに時代が進んで、ポスト・モダンが当たり前の上で30年が経った今、世の中はどうなったでしょうか。

 ある評論家曰く「当時ポスト・モダンって言ってた人達、みんなバカになっちゃったよ」。

 00年代に「動物化するポスト・モダン」という思想が投下されました。

 ポスト・モダン価値観は結局、悪い意味で動物化して、消費と自分のその場の感情にしか関心がない、知性の欠落した人々=動物化した人々の社会を作ったという考え方です。

 もう、誰も世の中に責任を持とうとしなくなってしまった。

 世界的に見ても、80年代末くらいは世界の多くの国が民主化していたのに、いまは七割の国が権威主義化していると言います。

 その権威主義はなぜこんなにも力を持ってしまったのか。

「市民」が社会を運営しなくなってしまったからですよ。

 出来なくなってしまった。

 近代的自我を持たない、動物化した大衆が、社会の運営権を「権威」に明け渡してしまったからですね。

 これがトランプ政権でもっとも顕著に語られた「社会の分断」ということです。

 バカと利口の間の分断。反知性主義と知性主義の分断。動物化した大衆と近代的自我を持った市民との分断ですね。

 先日、オランダも権威主義政党が政権を取ったというニュースが流れてきました。

 オランダよ、お前もか。

 オランダの新首相は「オランダのトランプ」と呼ばれているそうです。

 アルゼンチンの極右大統領、ミレイ氏もまた、アルゼンチンのトランプと言われています。

 世界中にトランプのフォロワーが湧き出て力を握っている。これが現在の、権威主義化した世界地図です。

  

 

                                                つづく