先日、ある師弟の話を聞きました。
彼は自衛隊出身で中国武術経験者でもあり、努力家で大変に熱心だったそうですが、ある時、師に「もっと技の練習をしたいから稽古の中の気功の時間を減らしてほしい」と言ったそうです。
師はそれを受け入れて稽古内容を変更したそうです。
それからしばらくして兵器を学ぶ段階に着た時、彼は師に「槍を教えて欲しい」と言ったそうです。
師はそれを教えていたのですが、しばらくして師弟は「鎗を練習する場所が無くなったので、高級套路を教えて欲しい」と言ったそうです。
師がそれを受け入れて教え始めてしばらくした後、師弟は「やっぱり別の拳法を教えて欲しい」と言ったそうです。
師は、「ならば、今まで教えた物をすべて捨てないと新しい物は入らないができますか?」と訊いたそうです。
それから師弟からの連絡は途絶えたそうです。
師父は言いました。 「コレクターになってはいけない」
分かっていない練習者ほど、教えられることに対して注文をつけます。
最初に、内功を拒絶したことが師弟の誤りが始まったのだと思います。
気功を理解しなければ、拳に中身が入りません。
また、心身を澄ませて自己を確立するという武術の目的に届くこともありません。
貪欲にあれもこれもと追いかけた末、目の前にある素晴らしい物を何一つ得ることがなくなるというのは、不幸なことだと思います。
自分が何をするのか。
なぜしているのか。
沢山の技や知識を集めてるだけでは、人は深みにも高見にも至りません。
私たちは気持ちのいい生活と、人生の納得を得るための武術を提案いたします。
当会7月ワークショップの予定はこちら。
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