脳梗塞を発症して、構音障害になりました。
お陰様で、言語障害に詳しくなりましたよ。
言語障害は、「失語症」と「構音障害」に分かれます。
両方とも脳の障害によって起こりますが、
「失語症」は、脳の障害の結果、言葉を使うことが出来なくなるものです。
「失語症」には、「話すこと」の障害と「聞くこと」の障害、「読み書き」の障害があります。
「話すこと」の障害は、「言葉が出ない」「言い間違いが多い」「その場に適切な言葉が選べない」「意味不明な言葉を話す」などです。
「聞くこと」の障害は、「音は聞こえるが、内容が理解できない」などです。
「読み書き」の障害は、「文字が読めない・書けない」「文字は読めても内容は理解できない」などのです。
それに対して、私の症状は、「構音障害」というものです。
「構音障害」は、「声が出ない」「声はでるが、はっきりと発音できない」「特定の音(特にタ行・ラ行またはバ行・パ行)が出ない」「舌がもつれる」「ろれつが回らない」などです。
脳梗塞での入院2日目から、スピーチセラピスト(言語聴覚士)さんがついて、リハビリを開始しました。
右脳梗塞で左顔面麻痺(左右の脳の血栓では対角線に麻痺がでます)なので、
頬っぺたと舌の筋トレをしました。
普通に舌を伸ばすと、左側に傾きます。
右下に伸ばすように訓練したり、舌の先っぽの力が失われてしまったので、
舌の先っぽに筋トレや、舌先を口の中で動かす練習をしました。
左顔面麻痺で、左側の頬っぺたが動かなくなったので、筋トレで動く様にしました。
後は、発声練習です。
先述した様に、「特定の音(特にタ行・ラ行またはバ行・パ行)が出ない」
状態だったので、チチチチチチ、ツツツツツツツ、ララララララララ、リリリリリリリ、ルルルルルルルルルル、レレレレレレレレ、ロロロロロロロロなどを練習しました。
もともと、滑舌が悪く、授業中によく噛んでは、学生に詫びを入れていましたが、
脳梗塞で滑舌が悪くなってしまったら、仕方ないですね。
でもお陰様で、言語障害に詳しくなったのと、
構音障害の人の気持ちが解るようになったのと、悪い事ばかりではありません。
講義もリハビリになると前向きに考えて、頑張ります。