「地下室のメロディ」
(原題:Mélodie en sous-sol)
1963年3月19日公開。
アラン・ドロンとジャン・ギャバンというフランスの2大スターが共演した犯罪サスペンス。
1963年ゴールデングローブ賞外国語映画賞受賞。
脚本:ミッシェル・オーディアール、アルベール・シモナン、アンリ・ヴェルヌイユ
監督:アンリ・ヴェルヌイユ
出演者:
ジャン・ギャバン 、 アラン・ドロン 、 ヴィヴィアンヌ・ロマンス 、 モーリス・ビロー 、 ジャン・カルメ |
あらすじ:
娯楽作品を手掛けさせたら右に出るもののないアンリ・ヴェルヌイユ監督のクライムシネマの頂点に立つと言って良い名作である事に疑いはない。
5年ぶりに出所した初老のシャルルは最後の大仕事として刑務所仲間のフランシスとその義兄を誘い、カンヌのカジノの売上金を強奪する計画を立て、リゾートホテルに滞在し準備を整え決行の夜を迎える。
メンバーは問題なく仕事をこなし、まんまと大金を手にする。
しかしこのまま終わっては映画にならない。
やはり衝撃のラストに本作の面白さのすべてが凝縮されているのだ。
ジャン・ギャバンにアラン・ドロンという大スターの共演は、演出上どちらも対等に扱おうとして見せ場の配分した結果、中途半端になってしまう事が多いが、旧世代ギャングのギャバンと、新世代ヤクザのドロンという個性を演じ分けさせ、そのコントラストが際立っていて見ごたえがある。
エスプリの利いたセリフ、更にはミシェル・マーニュのテーマ曲が終わった後まで頭の中でリフレインするほど効果的に盛り上げていたのも印象に残る。
完璧すぎる犯罪ドラマの金字塔といえる。
アラン・ドロンの数多くの作品においても、犯罪映画分野では突出した傑作であることは間違いない。
この映画を知らない人でも、このテーマ曲はご存じだろう:
1960年代のフランス映画は完成度の高い秀逸な作品が多かったが、それを象徴しているのがこの作品である。
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