ハリウッド・スリラー映画 第7位 「鳥」 ヒッチコック監督によるバード・スリラー! | 人生・嵐も晴れもあり!

人生・嵐も晴れもあり!

人生はドラマ!
映画、音楽、文学、歴史、毎日の暮らしなどさまざまな分野についての情報やコメントをアップしています。

「鳥」

(原題:The Birds

 

The Birds Movie Poster (#3 of 6) - IMP Awards

 

「鳥」 予告編

 

1963年3月28日公開。

鳥が人間を食いちぎる異色スリラー映画。

ヒッチコック監督の名作。

 

原作:ダフニ・デュ・モーリエ

脚本:エヴァン・ハンター

監督:アルフレッド・ヒッチコック

原作者:

ロッド・テイラー 、 ティッピ・ヘドレン 、 スザンヌ・プレシェット 、 ジェシカ・タンディ 、 ヴェロニカ・カートライト 、 ドリーン・ラング 、 エリザベス・ウィルソン 、 エセル・グリフィス 、 チャールズ・マックグロー 、 ロニー・チャップマン

 

鳥 : 作品情報 - 映画.com

 

あらすじ:

突然、舞い降りてきた1羽のかもめが、メラニー・ダニエルズ(ティッピ・ヘドレン)の額をつつき、飛び去った。

これが事件の発端だった。

不吉な影がボデガ湾沿いの寒村を覆った。

若い弁護士ブレナー(ロッド・テイラー)は異様な鳥の大群を見て、ただならぬ予感に襲われた。

そして、ほどなくブレナーの予感は現実となった。

鳥の大群が人間を襲い始めたのだ。

アニー(スザンヌ・プレシェット)の勤める小学校の庭では、無数のかもめが生徒を襲撃した。

メラニーが恋人ブレナー家へ夕食によばれた夜、暖炉の煙突から、突然すずめに似たフィンチが何百羽となく舞い込んできた。

だが、ブレナーがやっとのことで追い払った。

どこからともなく飛来してくる鳥の群れは、ますます増える一方だった。

そして、ついに鳥による惨死者が出た。

農夫が目玉をくり抜かれて死んでいたのだ。

授業中のアニーは、ふいにメラニーの来訪を受け、外を見て足がすくんだ。

おびただしい鴉(からす)の群れが校庭の鉄棒を黒々とうずめていたからだ。

鋭い口ばしをとぎ、鴉の大群が小学生を襲った。

ブレナーの妹をかばったアニーは、無残にも鴉の群れにつつき殺された。

この襲撃を機に、今まで不気味な動きを見せていた鳥の大群が、せきを切ったように人家に殺到してきた。

顔といわず手といわず彼らの襲撃は凄絶をきわめた。

もはや一刻の猶予もない。

ブレナーは失神したメラニーを家族と一緒に車に乗せ、サンフランシスコへの脱出を決心した。

 

映画】「鳥(The Birds)」(1963年) 観ました。(オススメ度) - 「言葉こそ人生」読むだけ元気お届け人の"今ここを生きる心"の裏側

 

コメント:

 

ヒッチコック監督が描いた、カラスという生物との闘いを描くスリラーの世界。

 

日常にありそうな出来事が恐怖に変わるという見事な語り口。

鳥に襲われて亡くなった前の恋人の遺体に上着をかけた主人公。

家に戻り鳥たちの攻撃が収まったのを見て家族と恋人を車に乗せて家を離れる・・・。

男の母親も妹も恋人もコートを着ているが彼はシャツのまま・・・何か一枚着たら次に襲われたとしてもと、心配してしまうが、映画は鳥で埋め尽くされた道を静かに走り去るところで終わる。

果たして4人は助かるのだろうか?

 

怖いのは、ガソリン・スタンドでのシーンだ:

 

リアルヒッチコック。ムクドリに占拠されたガソリンスタンド : カラパイア

 

 

 

 

こちらはエンディングシーン:

 

 

 

 

本当のクライマックスは観客に委ねられたままという、ヒッチコックならではのエンディングがいい。

 

この映画の製作までの経緯は以下の通り:

 

1961年8月18日、カリフォルニア州キャピトラの町の住民は屋根の上でハイイロミズナギドリが騒がしいことで目が覚め、道路は鳥の死骸でいっぱいになっていた。

ドウモイ酸中毒(記憶喪失性貝毒)が原因ではないかと報じられた。

地元紙の『サンタ・クルス・センティネル』によると、アルフレッド・ヒッチコックは1961年の記事のコピーを「最新スリラーのための研究資料」のために要請した。

同月の末、1952年に発表されたダフニ・デュ・モーリエの『The Apple Tree』で発表された短編小説『The Birds』の脚本家としてエヴァン・ハンターを雇った。

ハンターは以前、『Alfred Hitchcock's Mystery Magazine』で『Vicious Circle』を書き、テレビのアンソロジー・シリーズ『ヒッチコック劇場』の脚本としても使用された。

彼はまたロバート・ターナーの『Appointment at Eleven』も同テレビ番組のために脚色している。

彼はヒッチコックに雇われた理由について後に、『87分署シリーズ』を手掛けたこともありサスペンスに長けていたこと、小説『暴力教室』で評論家の賞賛を得ていたことなどを挙げている。

『鳥』製作中のヒッチコックとハンターの関係は1997年の自伝『Me and Hitch』でヒッチコックのアシスタントのペギー・ロバートソンなど製作陣の他の人々も登場して描かれている。

1961年9月、ハンターは脚本を執筆し始めた。

ハンターとヒッチコックは、町の人々は口外出来ない罪を町ぐるみで隠していて鳥は罰を与えるためのツールであるなど、物語を発展させた。

ハンターは、映画の冒頭はスクリューボール・コメディの手法を取り入れ、徐々に恐怖心を煽っていくことを提案。

題名や広報からすでに鳥の『攻撃』があることは世間に知られていたが、それが『いつ』起こるのかは知られていなかった。

冒頭のユーモアが後にホラーに変わり、サスペンスから『衝撃』になる。

ヒッチコックはハンターの第一稿に関してコメントを求められた。

脚本、特に冒頭部が長すぎること、主人公2人の性格描写が不足していること、いくつかのシーンでドラマ的要素が欠落し観客の興味をそそらないことなどをヒッチコックがハンターに意見したと報じられた。

リディア役のジェシカ・タンディの夫でヒッチコックの友人であるヒューム・クローニンとV・S・プリチェットには製作期間中に何度か意見を求めることもあったという。

 

この作品は、米国大手映画批評サイト『Rotten Tomatoes』で95%という好得点を獲得した。

 

この映画は、Amazon Primeで動画配信可能:

https://www.amazon.co.jp/%E9%B3%A5-%E5%AD%97%E5%B9%95%E7%89%88-%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%98%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%B3/dp/B00I8ZPT32