谷崎潤一郎の映画 「華魁」 武智鉄二監督作品! おいらんが白人と結婚? | 人生・嵐も晴れもあり!

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「華魁」

 

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「華魁」 プレビュー

 

1983年2月19日公開。

長崎の遊廓を舞台に、しがない絵草紙売りの男と恋におちる華魁(おいらん)の姿を描く。

 

原作:谷崎潤一郎『人面疽』

監督・脚本:武智鉄二

 

キャスト:

親王塚貴子:菖蒲太夫
梓こずえ:女郎・鳴門
真咲さとし:貸本屋・喜助
伊藤高:彫物師・清吉
夕崎碧:女郎・美代野

川口小枝:華魁・揚羽太夫

 

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あらすじ:

明治中期、長崎の遊廓。

華魁と呼ばれ、揚羽太夫(川口小枝)と人気を二分する菖蒲太夫(親王塚貴子)は、絵草紙を売っている青年・喜助(真咲さとし)と恋に落ちている。

ある夜、肌のきれいな女を求めて廓にやって来た刺青師の清吉(伊藤高)は、相手をした女郎、美代野(夕崎碧)に魅せられ、クロロホルムで彼女を失神させると、全身に蜘蛛の刺青を彫った。

刺青が評判を呼び、美代野は地獄太夫という華魁に出世する。

一方、清吉は風呂場でチラッと見た菖蒲太夫の肌に魅せられていた。

その頃、絵草紙を売っていることが見つかり、警察に追われる身となった喜助は、菖蒲太夫とアメリカに逃亡を決意する。

いざ密行となったとき、清吉が現れ、喜助は殺され、菖蒲太夫は膝にケガをしてしまう。

九死に一生を得た菖蒲太夫は貨物船に乗せられるが、着いたのはアメリカならぬ横浜。

船員はチャブ屋に華魁を売りとばす気でいた。

横浜の遊界で働くようになった菖蒲だが、いざ行為をしようとすると、右膝の傷が喜助の人面疽の顔となり、菖蒲を抱こうとする男たちをおどすようになるが、菖蒲の説得で喜肋の怨霊は消えた。

菖蒲はその美貌、肉体、テクニックでたちまち人気者になり、客の一人であるニューヨークの富豪のひとり息子と知り会い、本気で愛し合い、結婚することになった。

ところが、新婚初夜、菖蒲の局部は喜助の顔となり、ジョージのペニスに噛みついた。

“誰とも一生結婚をしない”という誓いを彼女が破ったからだ。

牧師が悪魔払いをするが、喜助は十字架もロザリオも噛み砕いてしまう。

そこで菖蒲は「あたしはあなたをいちばん愛しています、未来で夫婦になりましょう」と言いきかせる。

すると、喜助の顔は消え、菖蒲の局部はもとの美しさに戻った。

恐怖心の消えぬジョージを菖蒲は優しく導き、歓喜にもだえる彼女の表情は、浮世絵の女の美しさも及ばぬものだった。

 

後朝の遣ひ : 映画と映るもの : なにとあれ | こけさんの、なま煮えなま焼けなま齧り

 

コメント:

 

武智鉄二監督のえがく、風俗絵巻ムービー。
原作は、谷崎潤一郎の「人面疸」。


前半は、遊郭内のエピソードがえがかれている。
ヒロインは、遊郭を足抜けするが、だまされてしまう。
着いた所は横浜の娼館で、外人客を相手にすることになる。
ラストのオチは、「人面疸」という風変わりなオカルト・コメディだ。

 

長崎の遊廓を舞台に、しがない絵草紙売りの男と恋におちる華魁の姿を描く。

谷崎潤一郎の小説『人面疽』の映画化。

ほぼ原作に沿ったストーリーになっている。

 

武智鉄二は話題作りが巧みで、「白日夢」や「黒い雪」といった作品はそれなりの集客が果たせたが、観る側としては、過激な性描写、ヌードシーンに期待していたのが本音だろう。
しかし、ロマンポルノなどが広く公開されるようになって、面倒くさい理由付けなど顧みられることが無くなり、武智も純粋に猥褻性を表に出して勝負することにしたのが本作であったように思われる。

 

主役のおいらんを演じた親王塚貴子。

この人は、福岡県田川市生まれ。

西南女学院高等学校在学中の三年生の時、ミス着物の九州代表に選ばれる。

卒業後、大学受験に失敗し、二浪中にアルバイトでコンパニオンをやっていた時に、『白日夢』を撮った武智鉄二監督と知り合い、『華魁』の主役としてデビューするように口説かれる。

最初は堀川まゆみが出演する予定であったが、本番の意味を理解せずに引き受けてしまい、大慌てで降板したための代役であった。

華魁はアダルトビデオがまだ十分に普及していなかった当時、本番映画として大きな話題となった。

この映画の前に映画の撮影で本番行為を行った女優は、松田暎子、愛染恭子の二人だけである。

本人はこの映画以後は本番女優というレッテルが張られるのを嫌い、撮影で本番行為は行っていない。

その後、武智鉄二の演出で日劇ミュージックホールに出演するなどし、劇団櫂に客演、『血痕』(渋谷ジァン・ジァン 1984年11月1〜7日)では主演で舞台を踏んだ。

本作を含めて6本の映画に出演したが、現在は女優業は引退している。

 

人面瘡(じんめんそう)とは、妖怪・奇病の一種。

体の一部などに付いた傷が化膿し、人の顔のようなものができ、話をしたり、物を食べたりするとされる架空の病気。

薬あるいは毒を食べさせると療治するとされる。

唐の文献である『酉陽雑俎』巻十五に記述される以下の逸話が初見とされる。

 

 

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