イタリア映画 「追憶の旅」 高校時代の徒歩旅行での恋を描く! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「追憶の旅」

(原題:Una gita scolastica)

 

Una gita scolastica (1983) - IMDb

 

「追憶の旅」 プレビュー

 

1983年公開。

ボローニャからフィレンツエへの徒歩旅行。

美しい風景を背景にした高校時代の青春の日々。

イタリアはやっぱり恋の国。

 

受賞歴:

1983ヴェネチア国際映画祭: 

金獅子賞ノミネート 

パシネッティ賞主演男優賞受賞(カルロ・デッレ・ピアーネ)

1984年シルバーリボン賞: 

最優秀映画監督賞受賞(プピ・アヴァティ)、主演男優賞受賞(カルロ・デッレ・ピアーネ)

新人女優賞受賞(リディア・ブロッコリーノ)

助演女優賞ノミネート(ティツィアナ・ピニ) 

1984ゴールデングローブ賞:

新人俳優賞受賞(カルロ・デッレ・ピアーネ)

 

脚本:プピ・アヴァティ、アントニオ・アヴァティ  

監督:プピ・アヴァティ

 

キャスト:

パッラ:カルロ・レッデ・ピアーネ

ラウラ:リディア・ブロッコリーノ

セレナ:ティツィアーナ・ピーニ

アンジェロ:マルチェッロ・チェゼーナ

 

Una gita scolastica", una pellicola corale - Il Salto della Quaglia

 

あらすじ:

不意の発作で倒れた老女ラウラは、自分が一番美しかった頃の記憶を思い起こす。

一九一一年、ボローニャの高校生だった彼女(リディア・ブロッコリーノ)は、中年独身の文学教師パッラ(カルロ・レッデ・ピアーネ)と若く美しい美術教師のセレナ(ティツィアーナ・ピーニ)に引率されて、クラスのみんなとボローニャからフィレンツェへの3日間の徒歩旅行に出かけることになった。

一行の中にはラウラが秘かに思いを寄せるアンジェロ(マルチェッロ・チェゼーナ)の姿も……。

彼らの旅の途上には、男子生徒と兵士の軽いいさかいや、結婚を目前にして死んだ男女の葬列に出会うなど、小さな出来事が起こっては消えてゆく。

最初に泊まった古いホテルで、バッラ先生はかねてより思いを寄せるセレナが夫の浮気に悩み、誰とでも寝てやるわというのを聞いて期待に胸をふくらませるが、内気な彼にはきっかけをつかむことができなかった。

一方、ラウラら女生徒は男子生徒達が皆夜の街へ繰り出したことを知って幻滅を覚えるが、それでもアンジェロへの思い断ち難いラウラは翌日、形だけでも恋人としていっしょにいてほしい、とせつない胸の内を打ち明ける。

そして旅の最後の夜、セレナといい雰囲気になりかけたバッラは、彼女がハンサムな男子生徒ジュゼッペと朝を迎えたことを知る。

バッラは口をつぐんでいたものの、一行が旅から戻るとセレナとジュゼッペの噂は校長の耳にまで届いていた。

停職を命じられ学校から去ってゆくセレナを生徒達は拍手で送り出した……。

そのクラスメートたちも今はすべてこの世を去った。

そしてラウラもまた彼女を待つ彼らのもとへと最後の旅に出かけてゆく。

 

La tasca dei ricordi - L'Osservatore Romano

 

コメント:

 

死の床に就いた老女の脳裏に束の間蘇る、若き日の旅の思い出を回想形式で描くドラマ。

女性が積極的に好きな男の子に迫ってゆく様子が印象的。

やはりイタリアでは男性も女性も恋愛への積極性は好意的に思われているのだろうか。

 

日本人の世界では、礼儀や貞淑や遠慮が人生で最も大切なことと、つい最近まで教えられてきたので、自分に正直に生きられなくて苦しい毎日を送っている人たちが多かったのかもしれない。

 

もしかしたら令和の今でも、好きなことをして、好きな人と結びつくという単純で明るい人生を送れている日本人はけっこう少ないのではなかろうか。

不幸せな民族なのかも。

 

イタリア人と人生論を戦わせてみたい気がする。

 

この映画は、10年前にムービープラスで上映されたようだが、その後の情報がない。

日本語ソフトは存在しないようだ。

イタリア語でのDVDは海外で販売されている。