今東光の映画 「河内ぞろ 喧嘩軍鶏」 シリーズ第2作! 河内のけんか三兄弟を描く傑作! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「河内ぞろ 喧嘩軍鶏」

(かわちぞろ けんかしゃも)

 

河内ぞろ 喧嘩軍鶏 | 映画 | 日活

 

1964年12月6日公開。

「河内ぞろ」シリーズ第2作。

 

原作:今東光「河内ぞろ」

監督:舛田利雄

脚本:甲斐久尊、舛田利雄

 

キャスト:

  • 宍戸錠 : 仁助
  • 山内賢 : 永三
  • 川地民夫 : 多度吉
  • 南田洋子 : お沢
  • 安田道代 : お芳
  • 武藤章生 : 源次
  • 笠置シヅ子 : ちよ
  • 谷村昌彦 : 権三郎
  • 山田吾一 : 末吉
  • 神戸瓢介 : 三太
  • 柳瀬志郎 : ストリップのマネジャー・新田
  • 久里千春 : ストリッパー・ルミー
  • 中村是好 : 中岡老人
  • 武智豊子 : 魚屋のおばはん
  • 野呂圭介 : くすぶりの辰
  • 桑山正一 : 松戸仙之助
  • 小高雄二 : ハジキの林蔵
  • 浜村純 : 井上巡査
  • 弓恵子 : ストリッパー・まゆみ
  • 露口茂 : ペットの梅
  • 佐野浅夫 : 皆川
  • 殿山泰司 : 天台院の和尚

 

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あらすじ:

河内生まれの三人兄弟、仁助(宍戸錠)、多度吉(川地民夫)、永三(山内賢)は、亡くなった親父の葬式がすむかすまないうちに残った土地、家屋の財産配分をめぐっていさかいを起こすほど欲の皮のつっぱった男たちだ。

仁助は家をとびだし、惚れたお沢(南田洋子)と一緒になり、八百屋稼業に精を出し、土地の衆から親分と呼ばれるようになった。

また永三は、船乗りになるといって出ていったまま帰らず、多度吉一人が家に残って百姓を継いだ。

兄弟の中でも人一倍欲の皮のつっぱった仁助は、軍鶏賭博にあきたらず、ドサまわりのストリップ小屋を値切って一週間買い切った。

 

そうするうち、仁助は、女房・お沢に内緒で、ストリッパー・ルミー(久里千春)といい仲になった。

だが、それに気づいたお沢は、ある夜、厳しく仁助を問いつめた。

窮余の一策、仁助は、ルミーが狐の化身だったと大ボラを吹いて、その場をのがれた。

やがて、ストリッパーの旅立つ日がやってきた。

だが、一行の花形ストリッパー・まゆみ(弓恵子)の姿が見えなかった。

不思議に思って問いただす仁助に、まゆみの夫・ペットの梅(露口茂)は、博打にまけて、まゆみを土地のボス松戸組にとられたことを告白した。

見かねた仁助は、単身松戸組に乗りこみ、まゆみを取り返してやった。

数日後、多度吉は、すでにお腹の大きくなった恋人・お芳(安田道代)と結婚式をあげた。

そんな最中、松戸組の子分数名が、まゆみを取られた腹いせに殴りこんできた。

だが、そこへかけつけたのが、外国から帰った永三。

イタリア製催涙ガス銃を発射し、兄弟の危機を救った。

永三は、外国の賭博場を荒しまわり、神戸へ帰って新しい店を出していたのだ。

しかし、その日永三が帰ってみると開店したばかりの店は、松戸組の用心棒・ハジキの林蔵(小高雄二)によってとりこわされていた。

怒った三人兄弟は、ハジキの林蔵のところになぐりこんだ。

ここでも永三のアメリカ製銃がものをいった。

数日後、多度吉の女房・お芳が男の子を生んだ。

口の悪い仁助と永三にからかわれた多度吉は、また二人の兄弟を相手に大乱闘を始めた--。

 

河内ぞろ 喧嘩軍鶏 | 映画 | 日活

 

コメント:

 

河内ぞろシリーズの第二作目。

監督は舛田利雄が続投。

脚本は笠原良三から甲斐久尊&舛田利雄に交代。

前作の終わりのシーンを繰り返し、続篇である事を強調している。

相変わらず口を開けば喧嘩ばかりしているドケチ三兄弟。

長男・仁助(宍戸錠)は軍鶏の賭博では儲からんと、ドサ周りのストリップに目を付け、値切りに値切つて一週間買い切る。

仁助はストリッパーのルミ(久里千春)と浮気して女房のお沢(南田洋子)からどやされている。

次男・多度吉(川地民夫)は粗悪なゴムの避妊具を開発して儲けようとしている。

三男の永三(山内賢)は外国船に乗ったまま帰って来ない。

一週間経ってストリッパー一座と別れの日、ストリッパーのまゆみ(弓恵子)がいない事に気付く仁助。

聞けばまゆみの情夫・ペットの梅(露口茂)が松戸組の罠にはまり、賭博のカタにまゆみを親分の松戸(桑山正一)に取られてしまったのだ。

怒る仁助は、早速松戸組に乗り込み、まゆみを取り戻す。

ここに出て来る露口茂は、情けないチンピラ役で、後のニヒルな刑事役とは雲泥の差だ。

一方、多度吉はお芳(安田道代)が妊娠してお腹が目立って来たため、正式に結婚式をする事に。

しかし式の最中に松戸組が仕返しにやって来て大暴れ。

この仁助・多度吉のピンチに駆け付けたのが、ゴキゲンな銃を持参した三男・永三だった。

強烈な河内弁で喧嘩三昧の三兄弟。

会話をすれば言葉尻をとらえて直ぐに喧嘩になるが、いざ共通の外敵が出現すると一致協力してチームワークの良さを発揮する。

今回は、特に川地民夫が主役級に目立ち、遂に安田道代との結婚、そして子供が出来るというイベント篇でもある。


山内賢の出番が少ないなと思っていると、実に好い場面で登場し、結果的に美味しい場面をさらっている。

 

三兄弟の見せ方が実に上手い。

インパクトは前作に負けるが、構成の取り方やキャラの魅せ方、全体のバランスはこっちの方が良いかも。

この映画は、3年前にラピュタ阿佐ヶ谷で上映されたらしい。

 

この映画は、先日までAmazon Primeで動画配信されていたようだ。