「にがい米」
(原題:Riso amaro)
1949年9月21日公開。
イタリアの田園での女性季節労働者を描いた異色作。
脚本:カルロ・リッツァーニ、ジュゼッペ・デ・サンティス
監督:ジュゼッペ・デ・サンティス
キャスト:
ヴィットリオ・ガスマン:ワルテル
ドリス・ダウリング:フランチェスカ
シルヴァーナ・マンガーノ:シルヴァーナ
ラフ・ヴァローネ:マルコ
あらすじ:
悪党のワルテル(ヴィットリオ・ガスマン)と情婦のフランチェスカ(ドリス・ダウリング)は首飾りを盗んで、警官に追われていた。
当時は、北イタリアの田植えのシーズンで、盗みを働いたワルテルとフランチェスカは、ポー川流域の水田地帯で働く出稼ぎの女性たちの間に紛れ込む。
このなかにシルヴァーナ(シルヴァーナ・マンガーノ)がいた。
彼女は冒険好きで空想家で、はちきれんばかりのグラマーだ。
やがて仕事がはじまるが、田植女の組合ともぐりの女たちとの間で争いがおき、フランチェスカはマルコ(ラフ・ヴァローネ)に救われ、彼を愛するようになる。
一方シルヴァーナは、遅れてやって来たワルテルに惹かれ、だまされて米泥棒の手先になるが、結局ワルテルを殺し、自殺する。
コメント:
ジュゼッペ・デ・サンティス監督の作品。
イタリアの出稼ぎ農婦たちを主人公にした物語。
警官に追われて水田地帯に紛れ込んだ一人の女。
そこで田植えをする女と争いが起こる。
さらに2人の男を巻き込み、物語は悲劇になっていく…。
社会派監督ジュゼッペ・デ・サンティスが手掛けた、米作地帯を舞台に女性季節労働者たちの熱気溢れる世界を描いたイタリア映画の傑作。
ジュゼッペ・デ・サンティスは、1943年の『郵便配達は二度ベルを鳴らす』では、監督ルキノ・ヴィスコンティの下で、脚本・台詞・助監督をつとめていた。
金と米、男と女が絡んで結末は悲劇へと向かう。
シルヴァーナ・マンガーノは、セクシーな美人女優として存在感抜群。
彼女の出演で大ヒットしたと言われている。
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