「ミッドウェイ」
(原題:Midway)
2019年11月8日米国公開。
2020年9月11日日本公開。
第二次世界大戦のなかでも激戦として知られるミッドウェイ海戦を描く。
米国制作の映画。
世界興行収入:$127,420,861。
脚本:ウェス・トゥーク
監督:ローランド・エメリッヒ
出演者:
エド・スクレイン 、 エド・スクライン 、 パトリック・ウィルソン 、 ウディ・ハレルソン 、 ルーク・エヴァンス 、 アーロン・エッカート 、 ニック・ジョナス 、 豊川悦司 、 浅野忠信 、 ルーク・クラインタンク 、 國村隼
あらすじ:
1941年12月7日(日本時間12月8日)、日本軍による真珠湾への奇襲攻撃が行われた。
戦争の早期終結を狙う山本五十六大将(豊川悦司)の命を受け、山口多聞少将(浅野忠信)や南雲忠一中将(國村隼)がアメリカ艦隊を攻撃したのだ。
大打撃を受けたアメリカ海軍は、兵士の士気高揚に長けたチェスター・ニミッツ(ウディ・ハレルソン)を新たな太平洋艦隊司令長官に立てる。
両国の一歩も引かない攻防が始まるなか、日本本土を爆撃したアメリカ軍の脅威に焦る日本軍は、大戦力を投入した次の戦闘を計画する。
アメリカ軍は真珠湾の反省から、暗号解読など情報戦に注力し、情報部のレイトン少佐(パトリック・ウィルソン)が次の目的地をミッドウェイと分析する。
アメリカ軍は、限られた全戦力を逆襲に集中し、勝負を賭ける。アメリカ軍のカリスマパイロット、ディック(エド・スクライン)率いる爆撃機が出撃した。
空母、軍艦、潜水艦、戦闘機など、あらゆる近代兵器を駆使した壮絶な激突の火蓋が切って落とされる……。
コメント:
これは戦闘機や戦艦好きからしたら本当に眼福となった映画だ。
ディックの雷撃シーンは迫力あるし、追尾する零戦の搭乗員の顔をアップで映してくれるあたりも素晴らしい。
トヨエツが、なんと山本五十六大将を演じている。
意外と様になっている。
今回は日本の戦争ものと違って、変な悲壮感がないのが良い。
日本だと主人公や信頼し合った上司が死にそうなシーンでいかにも泣かせようとする音楽を流す作品が多い。
真珠湾であっけなく人が死んでいくが、実際の戦争はこんな感じだろう。
アメリカの作品なのに、日本の戦史や海軍のそれぞれのキャラを良く調べていて、きちんと描いてくれてるのに好感度が持てる。
山本五十六や南雲忠一がいかにもらしいキャラの役者だし。
海に堕ちたアメリカパイロットを追い討ちで銃撃する零戦に「手柄漁りするの止めさせろ。節操がなさすぎる」というセリフは、山口多門少将なら言いそうだ。
雷装に換える「運命の5分間」の諸説に対応できそうな設定が面白い。
日本海軍に対する敬意はとても感じられた良作である。
もちろん飛龍の甲板の日の丸に爆弾落とすシーンはナショナリズム炸裂って感じで引くし、敵国市民への未差別爆撃も、アメリカも東京で同じことしているので違和感は抱くが...。
だが、日本の作品でここまで敵国の将校や戦闘員の格好良さや覚悟を丁寧に描いた作品は思いつかないので、素晴らしい映画であることは否めない。
もっとも心が痛んだのは、偵察で飛び立とうした若いパイロットが海に堕ちてエンタプライズに巻き込まれたシーン。
そして赤城で大量の零戦が燃え盛るシーンだった。
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