黒澤明が選んだ映画 第23作 「三つ数えろ」 ハンフリー・ボガート主演のヒット作! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「三つ数えろ」

(原題:The Big Sleep

 

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「三つ数えろ」

 

1946年8月23日米国公開。 

1955年4月20日日本公開。

ベストセラー小説「大いなる眠り」を映画化。

 

 

原作:レイモンド・チャンドラー「大いなる眠り」
脚本:

ウィリアム・フォークナー
リイ・ブラケット
ジュールス・ファースマン

監督:

ハワード・ホークス

出演者:

ハンフリー・ボガート
ローレン・バコール

ジョン・リッジリー 

マーサ・ヴィッカーズ 

 

 

あらすじ:

私立探偵・フィリップ・マーロー(ハンフリー・ボガート)は両肢不随の老将軍の妹娘で抑欝症気味のカーメン(マーサ・ヴィッカーズ)が古本屋・アーサー・ガイガーから恐喝状をつきつけられたことについて調査依頼をうけた。

将軍は同時に姉娘・ヴィヴィアン(ローレン・バコール)の夫リーガンが行方不明になったことも心配していた。

ガイガー家を探りに行ったマーローはあられもない格好でガイガーの死体の傍らに佇むカーメンを発見し、家へ送り返した。

彼女はここで秘密写真を撮られていた。

翌日彼は地方検事局のバーニー・オールズから、将軍家の自動車が暴走して、前にカーメンと駈け落ちしかけたことのある運転手テイラーが死んだニューズを知らされた。

ヴィヴィアンはマーローの事務所を訪れるうち彼に恋心を抱くようになった。

マーローは恐喝の張本人がいかさまギャングのジョーであることをつきとめたが、ジョーは彼をガイガー殺しの犯人と思いこんでいるガイガーの身内に殺された。

しかし真犯人は死んだテイラーであった。

リーガンと関係のあったモナという女の夫で暗黒街の大物エディ・マース(ジョン・リッジリー)がリーガン事件に関係あると睨んだマーローは、リーガンの仲間ハリーに当たって見ようとしたが、一足おそくハリーはエディの手下カニノに毒殺された。

マーローはカニノの後を追ったが、計略にかかって捕えられ、危いところを居合せたヴィヴィアンに救われた。

ガイガーの家に行ったマーローは電話でエディを呼びつけ、彼からリーガンがカーメンに殺された事実を聞き出した。

ガイガーの家を取り囲んだエディの手下たちは、マーローの策にかかって誤って発砲し親分エディを殺してしまった。

マーローは検事局のバーニーにリーガン殺しはエディであったと告げた。

 

 

 

コメント:

 

レイモンド・チャンドラーの名作、「大いなる眠り」(The Big Sleep)の映画化。

本格的なハードボイルドミステリーで、謎が謎を呼んでいくスタイル。

この映画でも次々と新たな登場人物が登場し、濃密な2時間が流れていく。

テンポよく、どんどん展開していくので、頭を整理して、追っかけるのが大変な映画でもある。

 

本作の原題は「The Big Sleep」で、レイモンド・チャンドラーの原作と同じタイトルだ。

日本語のタイトル「三つ数えろ」は、主役のハンフリー・ボガート扮する探偵マーローが劇中で言う「助かりたければ三つ数える間に外へ出ろ!」という台詞から邦題は由来しているという。

たしかに、日本でレイモンド・チャンドラーの本を読んでいる人は少ないだろうから、「三つ数えろ」の方がサスペンスフルな雰囲気が出ていて良いかもしれない。

 

映画『三つ数えろ』ネタバレ感想と結末解説のあらすじ。原作「大いなる眠り」をハワード・ホークスが最高傑作のハードボイルドに仕立てた名画

 

すべては、ハンフリー・ボガートが演じる私立探偵・マーロー視点で語られる展開。

新たな糸口を見つけては、その先へと進んで行く。

そして、ローレン・バコールが扮するヴィヴィアンの行動が普通ではない。

それがこの物語のキーになっていくのだ。

 

 

主役は、私立探偵フィリップ・マーロー。

演じるはハンフリー・ボガート。

ヒロインの富豪の長女はローレン・バコール。

この二人が作品の雰囲気を決定づける。

 

立ち居振る舞いや、もの言いがかっこいいハンフリー・ボガート。

言わずと知れた、「ボギー」のニックネームで一世風靡した往年のハリウッドスターだ。

ボギーといえば最も有名なのが『カサブランカ』だが、この『三つ数えろ』も彼の代表作のひとつだ。

ジュリーが歌って大ヒットした「カサブランカ・ダンディ』を思い出す。

これは、まさにハンフリー・ボガートを礼賛している歌なのだ。

 

 

 

 

ボギーのちょっとおっかないキツい目つきに、あっという間に魅了されてしまうローレン・バコール。
1946年の作品だが、この時代の作品はスターがそのまま絵になっている。

 

ストーリーは分かりにくいが、何と言っても、ハンフリー・ボガートの渋さと格好良さ、ヴィヴィアンのローレン・バコールの美しさと気高さが印象に残る傑作映画だ。

 

そして、この映画での出会いがきっかけでボギーとバコールはプライベートでも恋に落ちて結婚してしまったのだ。

 

 

 

ハワード・ホークス監督は、ボギーとバコールのキューピットだ。

1944年にハンフリー・ボガート主演のハードボイルドの金字塔『脱出』を監督し、新人女優だったローレン・バコールを起用した。

 

 

 

原作の「大いなる眠り」は、世界で4百万部以上販売された大ベストセラー小説。

2005年に発表された「タイム誌ベスト100 英語小説1923-2005年」に入っているという。

すでに日本でも村上春樹の手により日本語に翻訳されて販売されている。

 

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