東野圭吾の映画 「レイクサイド マーダーケース」  殺人事件の真犯人は誰か? 役所広司主演! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「レイクサイド マーダーケース」

 

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「レイクサイド マーダーケース」 予告編

 

2005年1月22日公開。

東野圭吾のミステリー小説の映画化。

 

原作:東野圭吾「レイクサイド」

脚本:深沢正樹、青山真治  

監督:青山真治

 

キャスト:

  • 並木俊介:役所広司
  • 並木美菜子:薬師丸ひろ子
  • 藤間智晴:柄本明
  • 関谷孝史:鶴見辰吾
  • 関谷靖子:杉田かおる
  • 藤間一枝:黒田福美
  • 高階英里子:眞野裕子
  • 津久見勝:豊川悦司
  • 並木舞華:牧野有紗
  • 藤間直人:村田将平
  • 関谷拓也:馬場誠
  • モデル:AI
  • ポーター:井上肇
  • クライアント:鈴木英介
  • スタジオ助手:山地健仁
  • 喫茶店の客:外間隆史

 

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あらすじ:

藤間、関谷の2組の親子が、カリスマ塾講師・津久見(豊川悦司)と共に、湖畔の別荘で行われる中学受験の勉強合宿へ。

別居中の妻・美菜子(薬師丸ひろ子)と彼女の連れ子である舞華(牧野有紗)の為、お受験の意義に疑問を抱きつつも参加したアートディレクターの並木俊介(役所広司)。

だが、そんな彼の前に愛人でカメラマンの英里子(眞野裕子)が現れ、その夜、死体となって発見された。

驚愕する俊介に、ふたりの関係を知った自分が殺したと告白する美菜子。

果たして、俊介は警察に連絡しようとするが、子供たちの将来を考えスキャンダルを恐れる親たちは猛反対。

綿密な計画を練り、死体を湖に沈めることにする。

そして、全ては計画通りに運んだ。

ところが翌日、俊介は英里子のバッグからある写真を見つけてしまうのである。

そこには、親たちから裏金を受け取る津久見の姿が写っていた。

英里子は、俊介に会う為でなく、津久見の不正を知って彼を脅しに来たのだ。

それに気づいた俊介は津久見を問い質すが、更なる事実が発覚する。

確かに英里子は津久見を脅迫したが、殺害したのは彼ではなく、3人の子供たちのうちの誰かだったのだ。 

その子は、英里子の姦計によって自分たちの将来が脅かされるのを危惧し、凶行に出たのだ。

それを知った俊介に、もはや引き返す道は残されていなかった。

誰が手を下したかは関係ない。

他の親たち同様、子供たちの未来を守ろうと口を閉ざすことを余儀なくされる。

事件は完璧に隠蔽された。

たったひとつ、死体を沈める時に俊介がライターを一緒に落としたことを除いては。

 

JFDB - レイクサイド マーダーケース

 

コメント:

 

原作は、東野圭吾のミステリー小説「レイクサイド」(2002年 実業之日本社)。

 

映画レビュー】レイクサイド マーダーケース/青山真治 | POP MASTER

 

 

3組の親子とひとりの塾講師が中学受験の勉強合宿の為に集った湖畔の別荘で起こった、殺人事件の顛末を描いた群像サスペンス。

 

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名門中学への受験のために、子供の勉強合宿に湖畔の別荘に3組の家族と塾講師(豊川悦史)が集まる。

並木俊介(役所広司)は、別居中の妻・美菜子(薬師丸ひろ子)と娘の舞華のために仲のよい夫婦を演じていた。

その晩、何の前触れもなく俊介の愛人・英理子(真野裕子)が別荘にやってくる。

俊介は英里子と密会の約束をするが、英里子は現れない。

別荘に引き返すと、そこには英里子の死体が。

「私が殺したの」――。美菜子の言葉に俊介は愕然とする。

俊介を除く親たちは、子供の受験のために、死体を隠すことを主張する……。

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別荘とその周辺に舞台は限定されている。

脚本は、舞台劇のように緊密に構成されている。だが、俊介が真相を推理する手掛かりが弱い。

ミステリー映画としては、その点が残念。

俊介は、裕子の荷物に残された写真から、塾講師が裏口入学を親たちに斡旋していた事実を裕子が突きつけた、と推理。

真犯人は、塾講師であると指摘する。

実は、入試問題の漏えいを塾講師と親たちが進めていた。

美菜子をつけるうちにその事実を知った英理子は講師を追及する。

それを知った子供たちが、受験の邪魔になる英理子を撲殺したというのが真相らしい。

講師と親たちが目撃したのは、湖畔に横たわる英理子の死体と、その周辺に残った子供の足跡だけ。

子供たちは、同じ靴を履いており、単独犯か3人とも犯人なのか結局わからない。

そして、子供たちをかばうために犯罪を隠蔽する親たちのエゴが浮かび上がる。

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俊介は舞華と血のつながりがない。

親たちのひとり(柄本明)は、「あんたは娘を愛そうとしている。だけど、親は愛そうとしなくても愛するんだよ」と俊介に叫ぶ。

名門中学を受験した経験をもち、親のエゴに哀しみを覚えた記憶を持つ塾講師は、「子供たちはあんたたちの醜さに気づいている」と絶叫する。

俊介は、結局、共犯になることを決意する。

そうすることで、父親に、夫になろうとする。
塾講師は、殺された英理子こそが「まともだった」と言う。
社会正義の観点から、入試漏えいの事実を糾弾した英理子は惨殺され、死体すら破損された状態で捨てられる。

本作では、犯人は明確にされない。なおかつ正義が理不尽に踏みにじられるのだ。
浮かびかがってくるのは、現代における歪んだ家族の姿。

その再生に必死になる人々の姿だ。

主演級の芸達者を並べたキャストの迫力の演技が圧巻。

特に、役所広司と豊川悦史の演技合戦が凄まじい。

ずっと冷徹な塾講師を演じていたトヨエツが、謎解きの場面で、親たちのエゴイズムを指弾する怒りの芝居が、凄まじい。

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