萩原健一の映画 「誘拐報道」 豪華俳優陣によるショーケン主演映画! ダメな犯人役を熱演! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「誘拐報道」

 

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「誘拐報道」 予告編

 

1982年9月25日公開。

1980年に発生した宝塚市学童誘拐事件を元に映画化。

配給収入:3.5億円

 

脚本:松田寛夫

監督:伊藤俊也

 

キャスト:

古屋数男 - 萩原健一
  • 喫茶店の経営に失敗し、森安らから多額の借金を抱えている。医師である三田村の家は裕福で、十分に脅しさえすれば警察に知られることもなく要求に応じるだろうと考え、息子である英之を誘拐して身代金を要求する。妻子があるにもかかわらず、他の女性と肉体関係を持つ。
古屋芳江 - 小柳ルミ子
  • 数男の妻。数男の借金を森安から聞かされる。
古屋香織 - 高橋かおり(子役)
  • 数男の娘。実は数男が誘拐した英之とクラスメイトで、友達になったばかりだった。
三田村昇 - 岡本富士太
  • 小児科医。
三田村緋沙子 - 秋吉久美子
  • 昇の妻。
三田村英之 - 和田求由(子役)
  • 私立若葉学園の一年生。下校途中に拉致される。
滝耕太郎 - 宅麻伸
  • 新聞記者。芳江と香織がひっそりと夜逃げする様子をカメラに収めるが、香織から投げかけられた言葉に心を打たれ、結局「空振りでした」と大西らに報告し、写真を撮ったことを打ち明けなかった。
津島友子 - 藤谷美和子
  • 耕太郎の恋人。新聞社に入社し多忙となった耕太郎と将来について話し合うために新神戸駅へ降りる。
ホステス・ヒロミ:高沢順子
  • 葬儀で母親を追悼する記者の文章を読み、泣き崩れる。
庄司のぶ代:池波志乃
  • 主人公と肉体関係を持つ。誘拐された子供を目撃した唯一の人物。
森安泰明 - 中尾彬
  • 悪徳高利貸。数男を騙して200万の手形を切らせ、店を乗っ取った。
借金取り - 三谷昇
  • 森安に出した200万の手形が自分に回って来たことを芳江に伝える。
遠藤警部 - 伊東四朗
  • 県警捜査第一課の被害者対策班長。5人の部下を率いて三田村宅に詰める。最後の取引の時、子供を持つ親の気持ちになるようにと昇に懇願され、昇と緋沙子だけで取引場所に行かせる。
剣持県警捜査第一課長 - 平幹二朗
  • 宝塚警察署に設置された捜査本部の本部長。
数男の母 - 賀原夏子
  • 数男の実家の丹後で機織りをしている。
久保信次 - 湯原昌幸
  • 数男の高校の同級生で漁協のトラック運転手。トラックが動かなくなったため、実家に一旦戻って来た数男の車に乗る。
 

ホステス・ハルエ:松尾嘉代

 

ホステス:亜湖

 

大西支局長:三波伸介

 

土門社会部長:丹波哲郎

 

渡辺キャップ:大和田伸也

 

字野記者:小倉一郎

 

A社キャップ:宮内洋

 

宝塚直配所々長:なべおさみ

 

耕太郎の同僚:橋爪功

 

服部刑事企画課長:藤巻潤

 

光宗パイロット:菅原文太

 

誘拐報道 | 映画 | WOWOWオンライン

 

あらすじ:

豊中市の私立学園一年生の三田村英之が下校途中に誘拐された。

県警本部の発表で、犯人が英之少年の父で小児科医の三田村昇(岡本富士太)に三千万円の身代金を要求していることが分かった。

各新聞社に“報道協定”の要請があり、子供の生命がかかっているため、各社は受けざるを得なかった。

三田村家には遠藤警部(伊東四朗)以下六名の警察官が入り込み、昇や妻の緋沙子と共に電話を待った。

武庫川の川原に緋沙子(秋吉久美子)が一人で来るようにとの電話があった。

川原には英之の学帽とランドセルが置かれてあった。

山岳地帯を貫いて、日本海側へ向かう高速自動車道。

早朝の不甲峠を一台のムスタングが通過していく。

数刻後、そのムスタングからサングラスの男が降り、公衆電話ボックスに向かった。

ダイヤルをまわした先は三田村家。

男は今日中に金をそろえるように指示して受話器を置いた。

この知らせに大阪読売本社は色めきたった。

「協定を結んだ以上、取材・報道は自粛するが、協定解除に向けて取材の準備はおこたりなく!」

檄をとばす吉本編集局長。

同じ頃、日本海を見下す断崖の上から、犯人が布団袋に入れた子供を投げすてようとするが、密漁者たちがいるために失敗。

その足で犯人・古屋数男(萩原健一)は老母のいる実家へ寄る。

そこへ数男の妻・芳江(小柳ルミ子)から電話がかかってきた。

芳江は喫茶店をだましとられた数男を助けようと造花工場で働いているのだ。

気が弱いくせに見栄っばりな数男は娘の香織を私立学園に通わせていた。

その香織と英之は同じクラスで仲良しだったのだ。

実家を出た数男は再び英之を殺そうとするが、袋の中から「オシッコ!」と訴える英之に小用をさせているうちに殺意はしぼんでいった。

途中で財布を落とし、持ち金も無くなった数男は、三田村家に電話を入れ、取り引き場所として宝塚市内の喫茶店を指示。

捜査本部はあわただしく動き、記者たちも店を張り込んだ。

危険を感じた数男は店に近づかなかった。

風邪気味だった英之が悪寒を訴えた。

このままでは英之が死んでしまう。焦る数男は、最後の指示を三田村家に伝えた。

箕面市のレストランだ。

三田村夫婦は警察に張り込まぬように哀願し、レストランの前で待った。

しかし、数男は路上に張り込んだ刑事たちの姿を見つけた。

万事休すだ。子供が死んでしまう。

もう身代金は取れない……。

翌朝、路上に停車して呆然としている数男が逮捕された。

トランクの中の英之は無事だった。

 

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コメント:

 

1980年に発生した宝塚市学童誘拐事件を描いた読売新聞大阪本社社会部編の同名ドキュメンタリーを原作とした、東映・日本テレビ提携製作映画。


誘拐犯と警察と報道機関(新聞社),

それぞれが自分たちの思惑で動くが、裏目裏目にでて誘拐をされた子供の両親は追い込まれていく。
子供が生きているのか死んでいるのかもわからない状況で身代金を準備して犯人となんとしても接触して子供を返してほしいという気持ちがすごく伝わってくる。

 

映画「誘拐報道」萩原健一&小柳ルミ子 - 映画とライフデザイン


そして同時に犯人のショーケンのクズっぷりが際立つ。
借金を背負わされた挙句、自分の子供の同級生で、しかも仲のいい子供を誘拐してしまう。
何度も身代金を取ろうとして結局は子供の両親と身代金の受け渡しをするところまで行かず、どんどん追い込まれていくその表情には鬼気迫るものがある。

 

誘拐報道(イーストエンド劇場5-133)


この作品の中で犯人の萩原健一と小柳ルミ子の夫婦と誘拐された子供の両親の岡本富士太と秋吉久美子この4人が加害者側と被害者側でありながら共に苦悩していく過程は見ていて心を揺さぶられる。
そしてあらためて萩原健一という役者の凄さをこの作品で感じることができる作品だ。

 

映画「誘拐報道」萩原健一&小柳ルミ子 - 映画とライフデザイン

 

最後まで犯人が無計画で臆病などうしようもないことに呆れる映画だが、そんな作品にここまで凄い俳優たちが多数出演していることに違和感を覚える。

丸で忠臣蔵だ。

秋吉久美子、小柳ルミ子、宅麻伸、藤谷美和子、高沢順子、池波志乃、中尾彬、三谷昇、伊東四朗、平幹二朗、松尾嘉代、三波伸介、丹波哲郎、大和田伸也、小倉一郎、宮内洋、なべおさみ、橋爪功、藤巻潤、菅原文太。

これだけの有名人を集めて何をしたかったのだろう。

これこそ、役者の無駄使いだ。

 

これだけ俳優を集めても、ストーリー自体が陳腐で、ショーケンだけが目立つ駄作だ。

結果として、配給収入はたったの3.5億円だった。

日本の映画界の劣化を象徴するものだ。

 

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